FLASHFORGEより「Adventurer5M/Pro」が販売されています。
自動レベリング・高速プリントが可能で、安定した3Dプリンターとなっています。
本記事では、この機器のメリットや、両機の違いについて分かりやすくまとめました。
仕様・スペック
Adventurer 5M | Adventurer 5M Pro | |
エクストルーダータイプ | ダイレクト | ダイレクト |
本体サイズ | 363×402×448mm | 380×400×453mm |
梱包サイズ | 440×440×490mm | 460×480×530mm |
最大造形サイズ | 220×220×220mm | 220×220×220mm |
積層ピッチ | 0.1 – 0.4mm | 0.1 – 0.4mm |
ノズル径 | 0.4/0.6/0.8/0.25mm | 0.4/0.6/0.8/0.25mm |
最大プリント速度 | 600mm/s | 600mm/s |
推奨プリント速度 | 10 – 300mm/s | 10 – 300mm/s |
最高加速度 | 20,000mm/s² | 20,000mm/s² |
ノズル最大温度 | 280℃ | 280℃ |
プラットフォーム最大温度 | 110℃ | 110℃ |
対応フィラメント | PLA / PETG ※0.6/0.8mmノズル推奨:TPU / PLA-CF / PETG-CF |
PLA / PETG / ABS / ASA ※0.6/0.8mmノズル推奨:TPU / PLA-CF / PETG-CF |
対応OS | Windows:10/11 Mac OS:10.9 以降 Linux:Ubuntu 20.04 以降 |
Windows:10/11 Mac OS:10.9 以降 Linux:Ubuntu 20.04 以降 |
対応データ形式 | 3MF / STL / OBJ / FPP / BMP / PNG / JPG / JPEG / GX / G | 3MF / STL / OBJ / FPP / BMP / PNG / JPG / JPEG / GX / G |
通信方式 | Wi-Fi、イーサネット、USB メモリ | Wi-Fi、イーサネット、USB メモリ |
タッチパネル | 4.3 インチフルカラー | 4.3 インチフルカラー |
レベリングモード | ワンクリック自動レベリング (プラットフォーム圧力センサー) |
ワンクリック自動レベリング (プラットフォーム圧力センサー) |
フィラメント切れセンサー | 〇 | 〇 |
停電復旧 | 〇 | 〇 |
エアフィルター | × | 内部循環+外部循環 (HEPA13+活性炭) |
遠隔カメラ | × | 〇 |
クラウド | 〇 | 〇 |
自動シャットダウン | × | 〇 |
電源 | AC100-240V/200~240V 50/60Hz、350W |
AC100-240V/200~240V 50/60Hz、350W |
※ 公式サイト参照
Adventurer 5MとProの共通している特徴
コンパクトな造形サイズ
小さすぎず、大きすぎないサイズなので、3Dプリンターをこれから始めるには、ちょうど良いサイズです。
あまり大きすぎると、場所を占有してしまいますし、小さすぎると中程度のモデルをプリントすることができませんので、サイズは必ず確認しておきましょう。
また、他メーカーで同サイズの3Dプリンターには以下のものがあります。
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またAdventurer5Mよりも、さらに小さいサイズのプリンターもあります。
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Adventurer5Mより、サイズが大きい3Dプリンターは以下の通りです。
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完全自動レベリング
ひと昔までは、手動での調整が主流でした。ですがそれだと精度が甘くなってしまい、仕上がりが悪くなることがありました。そのため、この精度はとても重要です。
第一層の高さが合っていないと、造形失敗につながります。Adventurer 5Mでは、正確な自動レベリングで、第一層のプリントを精度良く仕上げることができます。
高速プリント
速度は最大600mm/s、加速度は最大20,000mm/sとなっています。大量にモデルを並べる場合、サイズが大きい場合は、プリント時間を大幅に短縮できる場合があります。
ただし、推奨値は300mm/sまでとなっておりますので、認識しておく必要があります。
高性能エクストルーダー
ノズルのストロークが長めに確保されていて、流動性の良い仕組みになっています。ノズルの材質は、ステンレスノズルが使われており、耐久性・伝熱性に優れています。
ノズルは0.4mmのほかに「0.6mm/0.8mm/0.25mm」が用意されていますね。また、カーボン系のフィラメントを使う場合は、硬化ノズルに交換する必要があります。ノズル交換はとても簡単で、ワンプッシュで交換可能となっています。
ファン冷却風は、2つのルートが確保されています。強力な冷却風で、造形物の仕上がりが良くなります。
超安定・高速設計
フレームの材質が弱いと、耐久度が低かったり、揺れの影響を受けやすくなります。ところが、Adventurer 5Mでは、金属フレームが採用されているため、心配はなさそうです。
高速スピードプリントの振動にも耐えられる設計になっているようです。
Adventurer5MとProの違い
エンクロージャーの違い
エンクロージャーとは、外装カバーのことです。この有り無しで、取り扱えるフィラメントの種類に違いがあります。
Adventurer5Mは、「PLA/PETG/TPU」をプリントすることが可能ですが、Adventurer5M Proは、それに加えて「ABS/ASA」も対象になります。そのため、ABSなどの高温度帯フィラメントを使いたい場合は、Proを選択する必要があります。
ただし、プリントするモデルの形状によっては、Proであっても反り・浮きなどの症状が起きる場合があります。もし、高温度帯フィラメントでしっかりと造形したい場合はチャンバー付きの3Dプリンターを検討すると良いでしょう。
チャンバー付きの3Dプリンターには、以下の製品があります。
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カメラの違い
Adventurer5Mは付属していませんが、Proにはカメラが付属しています。
カメラがあると、プリント状況を画面で確認することができます。失敗していないか?どれくらいまでプリントが進んでいるか?といった状況を確認することができます。
またフィルターは、臭いや揮発性有機化合物(VOC)の軽減を期待することができます。
フィルターの違い
Adventurer5Mは付属していませんが、Proにはフィルターが付属しています。
フィルターは、臭いや揮発性有機化合物(VOC)の軽減を期待することができます。気にする方は、フィルターがあるProを検討すると良いです。
ただし、フィルターでVOCを全て除去できるかと言うと、疑問が残ります。人体への影響も懸念されますので、気になる方は、排気・換気システムを検討しましょう。自宅でできる対策をご紹介していますので、参考にしてください↓
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