乾燥機を使って吸湿したフィラメントを復活させる【Tiertime製】

Tiertime Filament Dryer PRO

吸湿してしまったフィラメントで、こんなお悩みはありませんか?

・ 乾燥させるには、どんな方法があるの?
・ 防湿する方法を知りたい。

 

本記事では、専用ドライヤーを使用して、フィラメントを乾燥する方法をご紹介しています。

 

 

その一方で「そもそも吸湿させない対策」というのが、とても大切です。 詳細が気になる方は、↓の記事も合わせてお読みください。

関連記事

3Dプリンターで、こんな悩みはありませんか? ・ 仕上がりが良くない。 ・ 糸引きが多い。 ・ フィラメントがパキパキ折れる。 ・ フィラメントが湿気ている。   それは「フィラメントの防湿・乾燥・保管方法[…]

【解決】フィラメントを防湿・乾燥・保管する方法

 

フィラメントは吸湿してしまう

フィラメントは、パッケージを開封した直後から、少しずつ湿気を帯びていきます。

 

吸湿する速度は「環境」によって大きく変わります。

たとえば梅雨時期は湿度がとても高いため、吸水率の低いPC(ポリカーボネート)やPP(ポリプロピレン)であっても、影響を受けやすくなってしまいます。

 

また、「樹脂の種類」にも注意が必要です。

たとえば水に溶けるサポート材に「PVA(ポリビニルアルコール)」があります。この吸水率は30%もありますので、防湿対策をしていなければ、ものの数時間でぐにゃぐにゃになってしまいます。

 

このように、「パッケージ開封後」がターニングポイントになります。

 

開封後は、「真空パック」および「強力乾燥剤」の使用をおすすめしております。気になる方は↓の記事も参考にしてみてください。

関連記事

フィラメントの保管について、こんな悩みはありませんか? ・ どうやって保管していいか分からない。 ・ 長い期間、保管したい。 ・ 吸水率の高いフィラメントを保管したい。 ・ かんたんに保管したい。   この[…]

フィラメントの保管に真空パックを使うべき理由【おすすめ】

 

吸湿したまま使うとどうなる?

吸湿したまま使うと、主に3つのデメリットが発生します。

 

① パチパチと音が鳴る

ノズルから排出される時に「パチパチ」と水分が弾ける音がします。

 

② 仕上がりが変わる

水分が弾けた時に「小さな空洞」が生まれてしまいます。↓は吸湿したPVAフィラメントを出力したものです。

吸湿したフィラメント

↑「気泡」のようなものが見えます。

 

③ 強度が落ちる

気泡が入ることで、強度が著しく低下します。

すると造形物が割れやすくなったり、すぐに劣化したりします。

 

Tiertime Filament Dryer PRO(乾燥機)を使う準備

今回は、UPシリーズを販売しているTiertimeの乾燥機をセットアップしてみましたので、ご紹介します。

 

① 基本スペック

項目 詳細
乾燥温度範囲 35℃~75℃
連続乾燥時間 最大48時間
電源 100VAC
対応樹脂 ABS/PLA/TPU/PETG/Nylon/Desiccants/PVA/TPU/TPE/ASA/PP/HIPS/PC/PEEK

 

② サイズ・重さ(開梱前)

サイズ:37cm×31.5cm×38.5cm
重さ:4.5kg

Tiertime FilaTiertime Filament Dry外箱er PROment Dryer PRO

 

③ 同梱品

↓本体です。

Tiertime Filament Dryer PRO(乾燥機)

 

↓付属品です。

Tiertime Filament Dryer PRO(乾燥機)付属品

名称 備考
フィラメントチューブ フィラメントチューブをセットすると乾燥しながらプリントすることができます。
スプールアダプター フィラメントをセットする際に使用します。
シリカゲル シリカゲルをセットすれば防湿することもできます。
フィラメントコンテナ 密閉できるフィラメント保管容器が1つ付いています。

 

④ 乾燥機の構造

↓は乾燥機をセットアップした状態です。外寸サイズは35cm(奥行)×26cm(幅)×32cm(高さ)で、重さは2.95kgとなっています。

Tiertime Filament Dryer PRO(乾燥機)

 

↓中を見ると、フィラメントを設置する空間があり、一番下の段は熱を発生させる装置になっています。

Tiertime Filament Dryer PRO(乾燥機)の熱排出

 

↓のようにフィラメントを2つ設置できます。シリカゲル(除湿剤)を置くスペースがあるので、防湿効果をさらに加えることができます。

Tiertime Filament Dryer PRO(乾燥機)2つのフィラメントが入る

 

↓フィラメントチューブを接続することで、乾燥しながら3Dプリントを行うことができます。

Tiertime Filament Dryer PRO(乾燥機)チューブ接続

 

↓付属のフィラメントコンテナは、パッキンがついているのでしっかり密閉することができます。

Tiertime Filament Dryer PRO(乾燥機)フィラメントコンテナ

 

↓操作パネルは、とてもシンプルな構成で、ボタンは軽く触れるだけで反応します。表示は「温度」か「時間」が表示されるようになっています。

Tiertime Filament Dryer PRO(乾燥機)操作パネル

 

動作させてみる

実際に乾燥させるには、「温度」と「時間」を入力する必要があります。

 

樹脂ごとに対応する温度の一覧表が付属されているので、それを参考に入力します。例えばPLAであれば「45℃」を「3時間」、ABSであれば「65℃」を「3時間」という具合に設定します。

 

↓試しにPLAで動作させて、中を覗いてみると温風が流れているのを確認できました。時間が経つと、自動的に停止します。

Tiertime Filament Dryer PRO(乾燥機)温風確認

 

使ってみた感想

乾燥機を使ってみた感想は、以下の通りです。

 

① 良い点

・ 軽度に吸湿したフィラメントであれば効果が高い。
・ 高温にするだけでなく「送風」があるので防湿効果が高い。
・ フィラメントを2つ設置できるので、乾燥効率が良い。
・ シリカゲルを設置するスペースがあるので、より効果が高まる。

 

② 注意点

・ 多量の湿気を帯びたフィラメントを、完全に乾燥させることは難しい。

 

おすすめしたい使い方は、フィラメントのパッケージを開封したら、すぐにこの装置に入れて頂き、防湿効果を得ながらプリントする方法です。とくにABSやPA(ナイロン)などの、吸水率が高めの樹脂におすすめです。

 

また「強力乾燥剤」を併用するとさらに効果があるでしょう。

 

Tiertime Filament Dryer PROの特徴

今回ご紹介した乾燥機の特徴をまとめます。

特徴
2つのフィラメントを取り扱える
防湿・除湿の両方を行うことができる
別でフィラメントコンテナが付属している
最大75℃まで出力できるので、対応する樹脂が多い
操作方法が非常にシンプル
価格が少しお高め

 

安価なフィラメント乾燥機

安価なフィラメント乾燥機も販売されています。選ぶポイントをおさえておきましょう。

 

選定ポイント

・ 「最大出力温度が、機種によって異なる」ので、よく確認してから選ぶこと。
・ 「フィラメントが何個セットできるか」を確認すること。
・ 「シリカゲルを一緒に置けるスペース」があるかを確認すること。

 

おすすめ記事

フィラメントの湿気取りに「シリカゲル」という乾燥剤がよく使われます。

 

このシリカゲルは、たくさん入れるほど除湿効果は高いのでしょうか?

 

入れる数を変えて、どのように湿度が変化するかを検証しましたので、参考にしてください。

関連記事

フィラメントの保管にもよく利用される「シリカゲル」ですが、こんな疑問はありませんか? ・ たくさん入れるほど効果的なの? ・ シリカゲルよりも、効果的なものはある?   本記事では、入れておく個数によって、どれ[…]

シリカゲルってたくさん入れると効果的なの!?