kaikaシリーズより「1mm」という穴のデカいノズルが販売されましたので、ご紹介します。
この記事で分かること
・ 1mmノズルのデメリット
・ kaikaノズルの新技術
・ ノズルのラインナップ・価格
kaikaノズルってなに?
「kaika」ノズルとは、テクダイヤが販売している、3Dプリンター用のノズルのシリーズです。ノズルの流動性がしっかり考えられており、品質の高いプリントをすることができます。


1mmノズルのメリット
短時間でプリントできる
最近はハイスピード機が主流となり、業界標準の0.4mmノズルでも、短時間で造形することができるようになりました。
ですが、大きいノズルを使うことでも、短時間でプリントすることができるようになります。
今回の1mmノズルは、さらに大きな時間短縮をすることができます。
ノズルが詰まりにくい
ノズル詰まりが起きにくくなります。
ノズルの排出口が小さいと、コゲ・カス・ゴミなどが外に排出されにくくなります。
特に木質・木粉フィラメントや、カーボンファイバーは、ノズル詰まりが起きやすいフィラメントなので、大きいノズルがおすすめになります。
1mmノズルのデメリット
糸引きが起きやすい
ノズル径が大きくなると、引き戻しが弱くなり、糸引きが起きやすくなります。
糸引きを減らすための対策には以下の方法があります。
・ 引き戻し(リトラクト)調整をする
・ 冷却力の強い3Dプリンターを使う。
※ 糸引きについては、↓こちらの記事もご覧ください。
関連記事:糸引き対処方法
細かい部分の表現が苦手
口の大きいノズルは、細かい造形が苦手です。
1mmノズルは、1本1本の造形線が太くなるので、トップ面や底面の再現性が劣ります。表面・底面に文字やデザインが施されている場合は、つぶれてしまうこともあります。
もしそのような場合は、0.6mmや0.4mm0.2mmなどの、もっと小さいノズルの方が向いています。
積層痕が目立ちやすい
大きいノズル径を使うと、積層ピッチを厚めにすることができます。逆に、細かくするのも難しくなります。
厚めにすると、層が目立ってしまうので、見た目に影響してきます。
そのため3Dプリントしたものを、どのような目的で使うのかが、とても重要になります。
テンプレートが用意されていない
0.4mmや0.6mm・0.8mmのノズルは、パラメーターが用意されているケースが多いですが、1mmノズルは限られます。
使っている3Dプリンターのスライスソフトを確認し、1mmのテンプレートパラメーターが用意されているかを確認しておきましょう。
もし用意されていない場合は、メーカーに問い合わせたり・ご自身で調整するといったことが必要です。
kaika1mmノズルは、なにがすごいの?
ダイスウェルコントロール
ダイ・スウェル(Die Swell)とは、ノズルから「吐出された樹脂が膨らんでしまう症状」のことです。
このダイスウェルを、しっかりコントロールできないと、太い線が排出されたり、不安定になります。
そこでkaikaは、「2mm」の長いストローク(ストレート部)が設けられています。これによりダイスウェルをコントロールして、安定した吐出をを行えるようです。
砂時計
kaika1mmノズルでは、流動性が高い設計になっています。
これまでのkaikaでも、↓のように30℃のテーパー形状によって、流動性が保たれていました。
ですが、kaika1mmでは、さらに滑らかな形状になっており、より流動性が保たれています。
ノズル詰まりなどの不具合が起きそうな箇所を、さらに発生しにくい形状に変更されていますね。
これなら、まるで砂時計のように、サラサラと淀みなく落下していきそうです。
ラインナップ・価格について
2024年7月31日より、販売が開始されています。
型番 | 材質 | 互換プリンター | |
① | kaika6a0 | 真鍮 | Prusa・Ender他 |
② | kaika8a0 | 真鍮 | Prusa・Ender他 |
③ | kaikaS6a0 | 真鍮 | Prusa・Ender他 |
④ | kaikaS8a0 | 工具鋼 | Prusa・Ender他 |
現在の価格は、↓からご確認ください。