マルチカラー対応・エンクロージャー付き・高速プリントなどの高性能な製品です。
本記事では、Kobra S1について、くわしく解説しています。
Kobra S1のスペック・仕様
項目 | 性能 | |
① | 機械寸法 | Kobra S1:400×410×490mm ACE Pro:365.94×282.84×234.5mm |
② | 造形エリア | 250×250×250mm |
③ | 対応フィラメント | PLA、PETG、TPU、ABS、ASA |
④ | プリント速度 | 最大600mm/s |
⑤ | 推奨プリント速度 | 300mm/s |
⑥ | 最大加速度 | 20000mm/s2 |
⑦ | 推奨加速度 | 10000mm/s2 |
⑧ | パッケージ寸法 | S1C:490×484×593mm S1:490×484×573mm |
⑨ | パッケージ重量 | S1C:25.9kg S1:20.2kg |
⑩ | 騒音量・ノイズ量 | 46dB(標準モード) 44dB(静音モード) |
⑪ | ノズル温度 | 320℃ |
⑫ | テーブル温度 | 120℃ |
⑬ | ノズル径 | 標準0.4mm 0.2/0.6/0.8mm拡張をサポート |
⑭ | ファームウェア | コブラOS |
⑮ | 機構 | Core XY |
⑯ | 押出機構 | デュアルギアダイレクトドライブ押し出し |
⑰ | パネル | 4.3インチ静電容量式タッチスクリーン |
⑱ | 電源再開機能 | 〇 |
⑲ | フィラメント検出 | 〇 |
⑳ | カメラ | 〇 |
㉑ | タイムラプス | 〇 |
㉒ | AI検出 | 〇 |
Kobra S1の特徴【5選】
マルチカラープリント対応
Kobra S1には、Ace Pro(↓写真)という機器を併用することで、マルチカラー(多色)プリントが可能です。Ace Proが1つあれば4色、2つあれば最大8色のプリントをすることができます。
「Kobra S1 Combo」であれば、最初からAce Proが同梱されているので、お得に購入することができます。
このAce Proは、マルチカラープリント以外にもメリットがあります。
たとえばAce Proは、加熱システムが搭載されているので、熱を発生させることができます。それによりフィラメントを強力に防湿する効果があります。他のメーカーと比較しても、加熱できるシステムは珍しいですね。
また、Ace Proは、RFIDタグに対応しています。RFIDとは、「無線でフィラメントの情報を読み取る機能」です。それにより、自動でフィラメントの種類を識別することができます。
さらにAce Proは、予備用のフィラメントをセットしておくことで、材料が切れても他のスプールから自動的に供給してくれます。これまでは、材料が切れないようにフィラメントの残量を気にする必要がありましたが、これなら安心です。
またTPU(ゴムライク)フィラメントは対応していません。
取扱えるフィラメントの種類
Kobra S1は、PLA、PETG、TPU(95A)、ABS、ASAを使って、プリントすることができます。
ホットエンドは、最大320℃。ビルドプレートは最大120℃まで昇温することができますので、ABSやASAも対応範囲内となります。
ところが私の経験上では、ABSやASAは、造形モデルのサイズや形によっては、反り・浮きが発生することがありますので、注意は必要です。また、Cobra S1には、チャンバー機能は搭載されておりませんので、さらに高温帯のフィラメントを取り扱うのは難しい場合もあります。
チャンバーについては、こちらの記事も参考にしてください。
関連記事:QIDI Plus 4でヒートチャンバーの効果を検証!
造形可能サイズについて
造形できる最大造形エリアは「250×250×250mm」となります。大きすぎず、小さすぎず、中くらいのサイズですね。
参考までに、Kobra S1と近いサイズの3Dプリンターには、以下のものがあります。
機種 | 造形可能エリア | 関連記事 |
Bambulab P1S | 250×250×250mm | Bambulab P1Sを徹底レビュー! |
Creality K1C | 220×220×250mm | Creality K1Cを徹底レビュー! |
また、Kobra S1よりも広いエリアの3Dプリンターは、以下のものがあります。
機種 | 造形可能エリア | 関連記事 |
QIDI Plus4 | 305×305×280 mm | QIDI Plus 4を徹底レビュー! |
Creality K2 Plus | 350×350×350mm | Creality K2 Plus 紹介レビュー! |
造形エリアが狭すぎて、買ってから失敗することもあるので、よく確認しておきましょう。
メンテしやすいホットエンド
ノズルは、0.2mmや0.6mm、0.8mm(※オプション)が用意されています。このあたりは、一般的なラインナップですね。
ホットエンドノズルは、取り外しし易くなっていて、交換のストレスが無くてとても良いです。
超高速プリント
Kobra S1では、最大600mm/sの超高速プリントをすることができます。3Dプリンター業界では、600mm/sの機種も増えてきましたね。
3DBenchyというベンチマーク用のモデルを、15分でプリントすることができます。ですが、推奨値は300mm/sとなっておりますので、この辺りも認識しておきましょう。
スパゲティ検出
Kobra S1は、スパゲティ検知機能が搭載されています。
スパゲティとは、ビルドプレートに樹脂が定着せずに、うまく積みあがらない時に発生する症状です。この機能があると、失敗をカメラが検知し、一時停止状態になります。
プリント時間やフィラメントのログを減らすことができるので、便利な機能です。
停電再開
停電再開機能が搭載されています。
停電再開は、電源の供給が停止しても、途中からプリントを再開することができる機能です。誤ってコンセントを抜いてしまった時などに利用することができます。