この機種は、低価格ながらも、大きいサイズをプリントすることができます。
今回は、どのような機械なのかをまとめます。
本記事で分かること
・ 特徴のまとめ
スペック・仕様
基本的なスペック表を記載します。
項目 | 詳細 | |
① | 機種名 | OrangeStorm Giga |
② | FDM | FDM(熱溶解積層方式) |
③ | 電圧 | 100-120V/220-240V |
④ | データ転送 | USB、LAN、WIFI |
⑤ | 入力フォーマット | STL, OBJ |
⑥ | 対応言語 | 英語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、イタリア語、スペイン語、日本語、中国語 |
⑦ | 造形サイズ | 800 x 800 x 1000 mm³ |
⑧ | 本体寸法 | 1224 x 1164 x 1425 mm³ |
⑨ | パッケージサイズ | 底部 + XY軸コンポーネント:1350 x 1215 x 420 mm³ Z軸コンポーネント(2つ): 1350 x 1215 x 350 mm³ |
⑩ | 最大ノズル温度 | 300℃ |
⑪ | 最大ヒートベット温度 | 100°C (周辺環境温度: 25°C) |
⑫ | 使用可能フィラメント | PLA / PETG / TPU / ナイロン |
⑬ | 本体重量 | 104kg |
⑫ | 総重量 | 145kg |
⑬ | レジューム印刷 | あり |
⑭ | フィラメント検出 | あり |
⑮ | 最大速度 | 300mm/s |
⑯ | 最大加速度 | 5000mm/s² |
※公式サイト参照
OrangeStorm Gigaの特徴【8選】
超大型サイズのプリントが可能
一般的な業務向け3Dプリンターは、300×300×300mmくらいなので、それよりも3倍ちかくのサイズとなります。
これだけ広い空間なので、1個のオブジェクトをプリントしてもいいですし、もしくは、小さいオブジェクトを大量にプリントすることも可能です。
ノズルは、マルチノズル対応になっていて、最大3つ追加することができます。
効率よく量産できるのも魅力ですよね。
効率の良いプラットフォーム
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造形エリアが広いので、410×410mmのプレートが4枚使われています。
それぞれのプレートで、温度コントロールすることができ、最大は、90℃まで昇温できます。
また、モデルが配置されているプレートを自動認識し、その部分だけ昇温することができます。
独特なプラットフォームになっていますね。
高速プリント
ただし、推奨速度は150mm/sとなっているので、注意が必要です。
高速プリントに対応していても、これだけ大きいとプリント時間はかなり長くなりそうです。
そのため、次にご紹介しますが、ノズル径は、穴のサイズが大きい1mmまで対応しています。
ノズル
押出は、ダブルギアになっているので、押出しは強化されているようです。
ストローク部は、長くなっており、高速プリントに対応できるようになっています。
クロムジルコニウム銅でできており、硬度・耐久度が高めです。
ノズル径は、標準で「0.6mm」が付いています。オプションで0.4mm/0.8mm/1mmを利用することができます。
これくらいサイズが広いと1mmを使わないと、かなりプリント時間がかかりそうです。
自動レベリング
自動レベリングとは、プラットフォームの歪み・傾斜を測定し、補正をしてくれる機能です。
昔の3Dプリンターは、シックネスゲージを使って、手動で調整していましたが、自動機能を搭載しています。
これだけ広いエリアなので、自動調整してくれるのは便利です。
強力な冷却ファン
両面冷却ファンが搭載されているので、効率良く冷却できます。
300mm角の3Dプリンターであれば、エクストルーダーの冷却ファンは1つ~2つが多いですが、この機種は3つ付いていますね。
ちなみに冷却力が弱いと、モデルの品質低下や糸引きなどの症状が起きやすくなります。
低価格
通常、これだけ大きい3Dプリンターであれば、業務用3Dプリンターだと数百万する場合もあります。
ですが、価格は、379,999円(税込み)となっています↓
その他の機能
① フィラメント検知センサー
フィラメント検知センサーは、材料が切れていないかを検知します。
これだけ大きな造形物をプリントすると、材料をたくさん使うので、この機能は必須ですね。
② レジューム・停電機能
レジュームは、フィラメント切れを検知した場合、一時停止して再開する機能です。
停止後は、プリントを再開できるので、造形品が無駄になりにくくなります。
ただし、一般的な3Dプリンターでは、印刷を再開する場合、層の継ぎ目が目立ったり、強度が低下する場合があるので、注意が必要です。
③ 大型スプールホルダー
最大5kgのフィラメントを収納することができる、スプールホルダーです。
大容量対応なので、交換の手間も減らすことができます。