お値段は安い割に、「ハイスピード」「高解像度」の3Dプリンターとなっています。
この記事では、「Photon mono 4」と「Photon mono 4 Ultra」の特徴や違いについてまとめています。
Anycubic Photon mono 4について
Photon mono 4は、Anycubicから販売された、エントリー向けの光造形3Dプリンターです。安い価格ながらも、10Kの高解像度でプリントすることができます。
Photon mono 4 Ultraは、Photon mono 4よりもハイスピードに対応した上位モデルになります。またWi-Fiも搭載されています。
仕様・スペックについて
仕様・スペックは以下の通りです。
Photon Mono 4 Ultra | Photon Mono 4 | |
プリント最大エリア | 153.4×87×165mm | 153.4×87×165mm |
製品寸法 | 231×236×430mm | 230×235×391mm |
梱包寸法 | 512×300×305mm | 480×300×300mm |
重量 | 5kg | 4kg |
印刷速度 | 標準樹脂 0.1mm 層厚 80mm/h 高速樹脂 0.1mm 層厚 120mm/h |
標準樹脂 0.1mm 層厚 50mm/h 高速樹脂 0.1mm 層厚 70mm/h |
レイヤーの高さ | 0.02~0.15mm | 0.03~0.15mm |
液晶画面 | 7インチモノクロ液晶 | 7インチモノクロ液晶 |
解像度 | 10K | 10K |
X/Y軸解像度 | 17*17μm | 17*17μm |
光源 | COB光源+フレネルレンズ+光均一性アルゴリズム | 並列マトリックスアップグレード光源 |
フィルム | ACF | FEP |
ディスプレイ画面 | 4.3インチTFTタッチコントロール | 2.8インチTFTタッチコントロール |
空気清浄機 | オプション(USB) | オプション(充電式) |
ファイル転送 | USB & WiFi & LAN モード(Q4) | USB |
※出典:公式サイト
Photon mono 4 の特徴【9選】
価格が安い
Photon 4 monoは「219$」。Photon 4 mono Ultraは「299$」で販売されています。1ドル153円換算だと、およそ33,000円。Ultraは、およそ45,000円となります。
この価格は、他のメーカーと比較しても安く、「初めての1台」や「サブ機」としても手が出しやすいです。
販売店によっては、割引・クーポンなどで、価格が大きく変わりますので、それぞれ確認しましょう。
コンパクト設計
本体はコンパクトなので、置き場所には困りません。小さい台があれば置くことができます。ただし、2次硬化機や洗浄機は別に用意する必要がありますので、そのスペースも考慮しておきましょう。
プリントできる最大サイズは「153.4×87×165mm」で、「Ultra」も同じです。狭めなので、大きいモデルはできません。小物などをメインにされる方には、ちょうど良いサイズ感です。
高解像度
Photon Mono 4は低価格ながら、10Kもの高解像度でプリントすることができます。
9,024×5,120のピクセル数で、光を照射するので、高い解像度です。この価格帯で10Kというスペックはすごいですね。ちょっと前まで、4Kや6Kでしたが、短期間で、エントリーモデルでも10Kになりました。
また、1層あたりの厚みは、最小0.02mm(Ultra)となり、こちらも高スペックです。同価格帯の製品でも、0.05mm~という機種がありますので、0.02mmという数値は、とても優秀です。
ただ、積層ピッチを薄くしてプリントすると、その分プリント時間が長くなりますので、注意が必要です。
ハイスピードプリント
専用のハイスピードレジンを使うと、最大70mm/hの速度が出ます。また、Ultraはであれば、最大120mm/hのプリントが可能です。
ただし、積層ピッチは0.1mmの場合となりますので、より薄い積層の場合は注意が必要ですが、この価格帯で、この速度はすごいです。
ちなみに高速用レジンは、45.99$なので、日本円だとおよそ7,000円ほどです。値引き・クーポンで値下げされていることがありますので、確認してみましょう↓
ACFフィルム搭載
Photon Mono 4 Ultraのレジンバットには、ACFというフィルムが使われています。
ACFは、剥離性(フィルムから造形物が剥がれる度合い)が高いので、ハイスピードに対応しており、失敗しにくいという特徴があります。
またPhoton Mono 4には、昔ながらのFEPというフィルムが使われています。
日本語対応
日本語に対応していない3Dプリンターもありますが、Photon Mono 4は、日本語に対応しています。
初心者の方でも、設定がしやすくなっていますね。
空気清浄機/エアフィルター
オプション品にはなりますが、活性炭空気清浄機を使うことができます。
ただし、レジンの臭いを完全に除去できるわけではありませんので、換気の良いところで使うことをおすすめします。
またPhoton Mono 4は、充電式ですが、Photon Mono 4 UltraはUSBタイプになっています。
Wi-Fi接続
Photon Mono 4 Ultraでは、Wi-Fiでネットワークに接続することができます。
USBメモリを使ったデータ転送は、「差し替える手間」や「転送に時間がかかる」と言ったデメリットがありますが、Wi-Fiを使えば、このような問題点が解消されます。
ちなみにPhoton Mono 4は、USBメモリのみとなります。
自動検査・検知システム
Photon Mono 4 Ultraでは「自動検査」「残留物検出」「残留モニタリング」「不具合検出」などの機能が搭載されています。
●「自動検査」は、「各機能が正常に動作しているかを自動チェックしてくれる機能」です。調子が悪いときの切り分けに使うことができます。
●「残留物検出」は、「レジンバット内に異物がないかを検出」し、クリーニングを促すポップを表示します。バット上に、造形物の破片が残っていても、故障を防ぐことができます。
●「残留モニタリング」は、「プリントに必要な材量が足りない場合、お知らせをしてくれる機能」です。このような失敗を減らすことができれば、無駄にフィラメントや時間を浪費することを減らせます。
●「不具合検出」は、「ヒビ割れや剥がれ、脱落などを自動で検知」し、いち早く知らせることができます。
他の光造形3Dプリンター
ELEGOO Mars 5 Ultra
ELEGOO Mars 5 Ultraは、Photon mono 4と近いスペックを有しています。
主な特徴↓
・ プリントスピード:最大150mm/h
・ XY解像度:18×18μm
価格は、ELEGOO Mars 5の方がやや高いですが、「自動レベリング機能」や「チルトリリーステクノロジー」が使われているので、高機能です。
関連記事:Mars5 UltraとMars5の違いを徹底比較!最新技術が使われた初心者へのおすすめ機!
Creality HALOT-MAGE S
Creality社より販売している光造形3Dプリンターです。
主な特徴↓
・ 150mm/hの高速プリント
・ レジン自動補充、回収(オプション)
ややプリントエリアが広いこともあり、他の2機種よりも価格が高めです。スペースに余裕があればこちらでも良いでしょう。