とにかく造形コストを節約するコツ
FDM方式の3Dプリンターでは、フィラメントという材料を消費します。
そこで今回は、「とにかく造形コストを節約するコツ」をご紹介しようと思います。
- だれでもできる「設定変更」による節約方法
- 何を心がければ節約できるのか。
①充填率(インフィル率)を下げる
「充填率(インフィル率)を下げる」とフィラメントの量を減らすことができます。
3DプリンターのFDM(熱溶解積層)方式では、よく使用するワードとして、流量や充填率があります。それらの設定を調整することで、様々な種類の造形が可能になります。用語の意味や特徴などを、実体験の情報を元に解説したいと思います。 &nbs[…]
では、試しに下記のモデルを使って、充填率を変えてスライスしてみます。
結果は下記の通り、充填率60%の場合はフィラメントを63g使っています。
一方、充填率10%の場合は、48.5gしか使わない結果となりました。
加えて、「造形時間を短くする」というメリットもあります。
②充填形状(インフィル形状)を変更する
充填形状(インフィル形状)によって、消費するフィラメントの量が変わります。
詳しくは下記の記事も合わせてお読みください。
3DプリンターのFDM(熱溶解積層)方式では、よく使用するワードとして、流量や充填率があります。それらの設定を調整することで、様々な種類の造形が可能になります。用語の意味や特徴などを、実体験の情報を元に解説したいと思います。 &nbs[…]
では実際に、下記のモデルを形状ごとにスライスして比較します。
結果は下記の通りとなりました。
③造形の失敗をしない
造形が失敗してしまうと、フィラメントが無駄になってしまいます。
フィラメントのみならず、造形時間も無駄になってしまいますので、避けたいところです。
1.定着を確認する
造形物がプラットフォームから剥がれると失敗の原因になります。
下記の項目をチェックしましょう。
- ノズルとプラットフォームの間隔調整
- プラットフォームを平面にする
- 庫内を密閉に近い状態にする(樹脂に応じて)
- 糊(ノリ)を塗る(樹脂に応じて)
2.ノズルの状態を確認する
ノズルからの排出に問題があると、失敗してしまいます。
下記の項目をチェックしましょう。
- パージ(テスト出力)を行う
- 線が細すぎないかの確認をする
3.フィラメント残量の確認
フィラメント残量が少ないと、完成まで造形できませんので、残量を確認しておきましょう。
もっと詳しいトラブル対応については、下記の記事にまとめていますので、参考にして下さい。
本記事では、3Dプリンターのあらゆるトラブル対処方法をまとめました。 お悩みの症状は、目次からご確認して下さい↓ 私自身は、保守・サポートのお仕事をしておりますので、このような経験が参考になれ[…]
④安くて安定するフィラメントを探す
フィラメントの価格は、「ピンキリ」で販売されていますよね。
企業で使用する場合は、安定した造形を望むことが多いので、高い値段でも購入するでしょう。
購入サイトのコメントは参考程度としながら、安いフィラメントを順に試してみるのが良いでしょう。
また、試す場合は自己責任になりますので注意しましょう。
安価なフィラメント商品例(PLA)
まとめ
項目 | 説明 | |
① |
充填率を下げる | 中身の密度を減らすことで、節約ができる |
② | 充填形状を変更する | 充填形状によって、節約ができる |
③ | 造形の失敗をしない | 造形を始める前に確認する事 ・定着を確認する ・ノズルの状態を確認する ・フィラメント残量を確認する。 |
④ | 安くて安定するフィラメントを探す | 自分が使っている機械で試す |
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