フィラメントの保管にもよく利用される「シリカゲル」ですが、こんな疑問はありませんか?
・ シリカゲルよりも、効果的なものはある?
本記事では、入れておく個数によって、どれくらいの違いがでるかを検証しました。
シリカゲルって、たくさん入れれば効果的?
1.検証方法について
シリカゲルを「8個(40g)」と「2個(10g)」の場合で、どれくらいの差がでるのかを確認していきます。
今回は、密閉での使用に向いている「A型シリカゲル」(1個5g)を使います。
2.40gのシリカゲルを入れて計測する
① 開始時は、59%です。
② 30分経過すると、54%になりました。
③ 1時間30分経過すると、51%になりました。
④ 写真が撮れていませんでしたが、3時間経過すると49%になりました。
⑤ 11時間経過すると、42%になりました。
⑤ 24時間経過すると、39%になりました。
3.10gのシリカゲルを入れて計測する
これは別の記事で検証しましたので、その情報を流用します。詳細が気になる方は↓を参照して下さい。
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4.検証結果
開始時 | 30分後 | 1時間30分後 | 3時間後 | 11時間後 | |
シリカゲル(40g) | 59% | 54% | 51% | 49% | 42% |
シリカゲル(10g) | 60% | 54% | 53% | 52% | 49% |
グラフにするとこんな感じです↓
・ 吸湿量に違いがある。
つまり、シリカゲルの数を増やせば、「吸湿スピード」と「吸湿力」を高めることができるようです。余らすくらいであれば、使ったほうが良いでしょう。
5.強力乾燥剤とも比較してみる
これも別記事で検証しましたので、そのデータを結合してみます↓
開始時 | 30分後 | 1時間30分後 | 3時間後 | 11時間後 | |
シリカゲル(40g) | 59% | 54% | 51% | 49% | 42% |
シリカゲル(10g) | 60% | 54% | 53% | 52% | 49% |
強力乾燥剤(10g) | 60% | 44% | 33% | 27% | 11% |
グラフにするとこんな感じです↓
・ 時間が経過するにつれ、効力の差が大きくなる。
吸湿力を求める場合は、強力乾燥剤も検討すると良いでしょう。
シリカゲルとは?
シリカゲルは「水に近い性質を吸着する」という特性をもっています。原料となる二酸化ケイ素は、広い表面積をもっているため、まわりの湿気を効率よく吸収することができます。
また吸湿後でも、ベタついたり、溶けたり、匂いを発したりしないので、とても使いやすい乾燥剤です。
シリカゲルはどんな目的で使われる?
効果 | 例 |
防虫、防カビ | シャツ、ジャケットなどの衣類 |
防カビ | クッキー、せんべいなどのお菓子 |
防湿、防カビ | お薬などの医療品 |
防湿、防カビ、防腐 | 皮製品、木工品 |
防サビ | 精密機器、電子機器 |
防湿 | フィラメントの保管 |
シリカゲルには2種類ある
A型シリカゲル
クッキー、せんべい、海苔、乾燥ワカメなどの食品や、薬、サプリメントなどの医療品、カメラなどの精密機器の保管などの場面で使われています。B型を比べると吸湿容量は少なく、密閉された空間での使用が向いています。電子レンジで再生することも可能です。
B型シリカゲル
例えば、クローゼットやタンスに収納されている衣類、バッグ、靴などの保管に向いています。A型よりも容量は多く、広い空間で使われます。こちらは天日干しで再生することが可能です。
それぞれの特徴を↓にまとめます。
タイプ | 容量 | 使用環境 | 再生方法 | 使用例 |
A型 | 少ない | 密閉空間 | 電子レンジ | お菓子、精密機器、フィラメント等の保管 |
B型 | 多い | 広い空間 | 天日干し | 衣類、カバン、靴の収納 |
3Dプリンターの材料である「フィラメントの保管には、A型シリカゲル」を使うと良いでしょう。またフィラメントの保管方法については↓の記事も参考にして下さい。
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