Bambulab P2SとP1Sは何が違うの?アップグレードした性能・機能を徹底比較!

Bambulab から「P2S」が販売されています。

 

本記事では、「P1S」と「P2S」の違いをまとめています。

 

 

P2Sを実機レビューしましたので、こちらも参考にしてください↓↓

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P2SとP1Sのスペック比較

P2SとP1Sのスペックは以下の通りです。

 

P2S P1S
造形寸法
(WxDxH)
256×256×256 mm³ 256×256×256 mm³
外フレーム プラスチックとガラス プラスチックとガラス
本体寸法 392×406×478 mm³ 389×389×458 mm³
重量 14.9 kg 12.95kg
ノズル 焼入スチール ステンレススチール
最高ノズル温度 300℃ 300℃
対応ノズル径 0.2, 0.4, 0.6, 0.8 mm 0.2, 0.4, 0.6, 0.8 mm
付属ビルドプレート テクスチャー付きPEIプレート テクスチャー付きPEIプレート
最高ヒートベッド温度 110℃ 100℃
ツールヘッドの最大速度 600mm/s 500mm/s
ツールヘッドの最大加速度 20,000 mm/s² 20,000 mm/s²
フィルター 活性炭フィルター 活性炭フィルター
対応フィラメント PLA, PETG, ABS, ASA, TPU, PLA用サポート材, PLA/PETG用サポート材, ABS用サポート材, PET, PA, PC, PVA, PLA-CF, PETG-CF, ABS-GF, ASA-CF, PA6-CF, PA6-GF, PAHT-CF, PPA-CF, PET-CF 推奨: PLA、PETG、TPU、PVA、PET、ABS、ASA
非推奨:PA、PC
カメラ 1920×1080:30 fps HD 1280 x 720:0.5fps
ドアセンサー ×
フィラメント切れ検出センサー
フィラメント絡まり検出センサー
電源復帰
有線LAN × ×
無線LAN

※ 出典:Bambullab 公式サイト

 

 

P2SとP1Sの特徴の違い

特徴・メリット・注意点の違いをまとめます。

 

操作パネル

違い1つ目は、操作パネルの違いです。

 

P1Sでは、ハードボタンを押して操作します。ボタンを押すと「カチッ」と音がして、しっかりと押したという感覚があります。

P1S 操作パネル

 

またパネルの大きさは「2.7インチ」と小さめです。例えば設定の画面であれば、1ページに4行くらいしか項目を表示させることができません。

 

操作に慣れてしまえば問題ありませんが、ちょっと窮屈な感じがありますね。また、表示色はモノクロなのでシンプルな感じです。パネルの角度を変えるチルト機能はなく、固定式となっています。

 

一方P2Sでは、「タッチパネル方式」になっていて、パネルにハードボタンは1つもありません。タップ・スライド・スクロールもできますので、次のページを表示する際には楽に操作できます。

P2Sタッチパネル・操作パネル

 

P2Sは操作感がとても良く、「ぬるぬる感」があるので、おすすめです。

 

パネルは「5インチ」と大きめサイズになっています。ハードボタンのスペースはないので画面全体を表示することができ、広々としています。説明文がしっかり表示できるのはいい点ですね。

 

またカラーディスプレイなので、フィラメントや文章の色を多彩に表現でき、とても見やすいです。チルト機能があるので、画面の角度を自由に変更できます。

P2Sチルト機能、画面を傾ける

 

 

冷却システム

違いの2つ目は、冷却機システムの違いです。

 

PLAフィラメントでプリントする際、一般的に造形物が冷却されると、仕上がりが良くなります。

 

P1Sは「補助パーツ冷却ファン」が搭載されています。このファンの風が、造形物に当たるようになっています。

P1S補助冷却ファン

 

一方P2Sは、庫内の右側に取り付けられています。

P2S冷却ファン

 

P1Sとの違いは、庫内から吸気するのではなく、外から空気を取り込むです。それにより、より冷えた空気を取り込むことができるようになっています。

 

またP2Sの内の左側にはマウントポイントがあり、追加で補助冷却ファンを取り付けられるという情報が公式サイトにありました。そこまで冷却が必要か分かりませんが、アップグレードできるようになっています。

P2S冷却ファンマウントキット取り付け場所

 

暖房システム

3つ目は、暖房システムについてです。

 

一般的にABSフィラメントなどは、庫内の温度が高く維持されていないと、反り・剥がれが起きやすくなります。

スパゲティ状態

 

P1Sにも、P2Sにも庫内温度を上げるためのヒートチャンバーと呼ばれるヒーター装置はありません

 

その代わり、P2Sにはノズルやビルドプレートで温まった空気をファンによって循環させる機能があります。

 

P1Sでは、造形物に風が当たってしまう位置に排気口があったため、この仕組みは使えませんでした。ところがP2Sでは、専用の排気口が作られているため、造形物に風が当たらないようになっています。

P2S排気口、ファン風排出

 

このように庫内全体の温度を効率よく上げるための仕組みが、P2Sには搭載されています。

 

また、ちょっと話はそれますが、ビルドプレートの温度上昇がとても早いことにびっくりしました。

温度上昇

 

P2Sの方は、温度上昇しながら庫内で空気循環が行われています。早いとプリント開始までの時間が短くなるので、とてもいい点だと思います。

 

ノズル・ビルドプレート

4つ目は、ノズル・ビルドプレートについてです。

 

P1Sには、ステンレススチール製のノズルが付いていましたが、P2Sは焼入れスチールノズルが最初から取り付けられています。

P1SとP2Sのノズルの違い

 

ステンレスノズルはPLAやPETG、ABS、TPUなどに使うのが一般的ですが、焼入れスチールノズルであれば、カーボンやグラスファイバーが入ったフィラメントを使うことができます。

カーボンファイバーフィラメント

 

また、P2SのノズルはH2Dとも互換性があるため、2台持ちしている方は共有することも可能です。ただ、A1ノズルとは互換性はありませんので注意が必要です。

 

そしてP1Sのノズル交換は、交換作業がめんどうで、ネジや配線の取り外し、サーマルペーストグリスの塗布など、大変でした。

 

一方P2Sは、クイックスワップ式ホットエンドとなっていて、交換がとてもカンタンになっています。およそ1分くらいで取り外すことができます。メンテナンス性が高いのは良い点ですね。

P2S クイックスワップノズル、交換

 

ビルドプレートは、XシリーズやPシリーズ、A1シリーズと互換性があります。

 

ただしP2Sでは、ビルドプレートの種類をカメラで識別しますので、識別マークのないプレートは認識できません。

P2Sビルドプレート、カメラ認識

 

押出機

違いの4つ目は、押出機の違いについてです。

 

P1Sは、PLAやPETGのような「汎用プラスチック」の使用が想定されています。そのため、押出ギアやノズルには、「ステンレススチール」が使われていました。

P1S押出ユニット

 

カーボンファイバーやグラスファイバー入りのフィラメントを使うと、研磨粒子の影響で、激しく摩耗してしまいます。それにより、ノズルの内部が変形し、吐出量が不安定になるといった不具合が起きてしまいます。

 

焼入れスチールノズルに交換してしまえばいいですが、押出機のギアは、そうそう交換しませんよね。やはりP1Sでは、CFやGFの使用は向いているとは言えません。

 

一方、P2Sではノズル、押し出しギアに焼入れスチールの材質が使われています。部品の耐久性が上がってますので、カーボンやグラスファイバー入りフィラメントを使う場合にも向いています。

P2S、押出機

 

 

検知センサー機能

5つ目は、検知センサー機能についてです。

 

検知機能には大きな違いがあります。一覧にするとこんな感じです。

P1S、P2S検知機能・センサーの違い

 

P1Sにもフィラメント切れ検知はありますが、それ以外は機能がありません。

 

最近の3Dプリンターでよく搭載されている、スパゲティ検出やノズル詰まり検知、ノズル検出があります。

 

またP2Sには、シリコンソックス検出があります。これはノズルカバーが装着されているかを確認しています。ノズルカバーが装着されていないと、ノズルの汚れ、故障、仕上がり品質に影響が出やすくなるので、それらを未然に防ぐことができます。

 

検知センサー機能により、以下のようなメリットがあります。

・ フィラメントを浪費しない
・ プリント失敗による時間を削減
・ プリンター故障の可能性を減らす

 

カメラの性能

6つ目は、カメラ性能についてです。

 

P1Sはカメラが搭載されていますが、そのスペックは1280×720の解像度で「0.5FPS」という性能になります。これは、2秒間に1回しか映像が更新されないので、カクカクな映像になります。

 

実際の映像を見てみると、動いている様子は分かりますが、どのような動きになっているかは分かりにくかったです。

 

一方P2Sは、1920×1080の解像度で「30FPS」の性能があります。これは、1秒間に30枚の写真を表示します。

P2Sカメラ

 

実際の映像を見てみると、エクストルーダーの動きがしっかり確認できます。P2Sのカメラは映像以外にも、不具合チェックや識別の役割があります。

P2Sカメラ映像

 

精度誤差

7つ目は精度についてです。

 

試しに、20mm角のキューブをP1SとP2Sで、それぞれ3つずつプリントし、寸法を測定していきます。

P2Sの寸法誤差

 

ちなみにフィラメントはBambulab PETGでプリントしました。

 

結果はこんな感じでした。どちらも、X軸Y軸がやや小さめの寸法となりました。

P1SとP2Sの寸法誤差の比較

 

P1Sは「-0.08mmから+0.03mm」、P2Sは「-0.02mmから0mm」の誤差範囲となりました。

 

今回は3つずつしかプリントしていませんが、この結果だけで言うとP2Sの方が実寸法に近い数字になりました。

 

違いのまとめ

それでは、P1SとP2Sの違いをまとめていきます。

 

項目 詳細
操作パネル P1Sはモニターが小さくボタン式のパネルでしたが、P2Sでは5インチのカラータッチパネル式になっていて、多くの情報を表示できるようになった。
冷却機システム P1Sの冷却システムは庫内の空気を循環させていましたが、P2Sでは外気を取り込み、より強力な冷風を取り入れることができる。またP2Sの機システムは、温まった庫内の空気を造形物に直接当たらないように循環できるため、仕上がりを悪くすることなく庫内を温めることができる。
ノズル・ビルドプレート P1Sのノズルはスチール製でしたが、P2Sは焼き入れスチールとなっている。またビルドプレートは種類を認識できるようになっている。
押出機 P1Sではスチール製だが、P2Sでは焼き入れスチール。耐久性の高い。
検知機能 P1Sでは検知機能は少なかったが、P2Sでは多くの検知を搭載。これにより失敗を未然に防いだり、材料や時間の浪費を減らすことが可能
カメラ 解像度やフレームレートが違い、P2Sではより鮮明で滑らかな映像を映すことができる。
寸法精度 そこまで大きな差はありませんでしたが、多少P2Sの方が寸法誤差が少ない結果となった