
この記事では、デュアルヘッドについて解説しています。
- デュアルヘッドとは?
- エクストルーダーとは?
- デュアルヘッドの利点
- おすすめデュアルヘッド3Dプリンター
デュアルヘッドとは?
デュアルヘッドとは、エクストルーダーが2つ搭載された機種のことを指します。

別名、「デュアルノズル」や「デュアルエクストルーダー」とも呼ばれています。
家庭向け3Dプリンターでは、シングルヘッド。商用向けでは、デュアルヘッドが多いです。
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ひとむかし前までは、左右ノズルの高さに差があり、トラブルが多かったですが、改善されてきています。特にBambulab H2Dを使ってみた限りでは、このようなトラブルは改善されていました。
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エクストルーダーとは?

エクストルーダーとは、一般的にこのような役割があります↓
・ フィラメント(材料)を送り込む
・ フィラメントを溶かす
・ ノズルから出力する機構
構造は、このようになります↓

シングルノズルは、このような機構を1つ。デュアルノズルは、2つ装備しています。
デュアルヘッドの利点
1.専用のサポート材が使える
3Dプリンターでは、サポートを建てることがあります。
サポートとは、モデルが宙に浮いている際の「支えになる土台」のことです。モデルとおなじ材料でまかなうことができますが、取りにくいといった問題があります。

そこで専用サポート材を使うことで、よりカンタンに取り除くことができます。

AMSといった「自動素材供給システム」を使えば、シングルヘッドの3Dプリンターでも、サポートフィラメントを切り替えて使うことはできます。ところが、フィラメントを切り替える時間や、パージのロスが発生するため、デメリットもかかえていました。
Bambulab H2Dといったデュアル3Dプリンターでは、高精度にサポートフィラメントを使うことができます。
関連記事:BambuLab H2Dってどんな機械?
また、サポートには、「水に溶けるサポート材」というフィラメントも存在します↓

水に浸けると溶けるため、手間なく取り除ける利点があります。
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2.片方が壊れたときの代替えになる
シングルヘッドは、ノズル詰まりが起きると、使えなくなってしまいます。
ところがデュアルノズルは、もう片方のノズルで出力することができます。

たとえば、次々とプリントしなければならない場合、故障で止まってしまうと大打撃です。デュアルノズルであれば、とりあえずプリントすることができます。
3.マルチカラープリントができる
異なる色のフィラメントを、それぞれセットしておけば、2色プリントをすることができます。※ 旧式のデュアル3Dプリンターの場合。
たとえば、下の写真のように「左ノズルに青色」、「右ノズルに黄色」のフィラメントで出力することで一風変わった造形ができます。

近年では、AMSやCFSといった 「自動素材供給システム」を使えば、カンタンにマルチカラープリントできるようになりました。
スライサーソフトで、配色をしておけば、AMSにセットされているフィラメントを自動で切り替えて、プリントします。

4.故障しにくい
3Dプリンターでは「ノズル詰まり」が起きることがあります。

その原因のひとつに「違う樹脂」をとっかえひっかえしてしまうことが挙げられます。たとえばPLAやABSなどを、代わる代わる使ってしまうと、ノズルの中に「異なる樹脂」が混在することになります。
その都度ノズルを変えれば良いのですが、これってかなりの手間になります・・・。
デュアル3Dプリンターで、左右のノズルで使い分けられれば、樹脂の混在をふせぐことができ、故障しにくくなります。
近年では、ノズルを交換しやすい3Dプリンターが販売されていますので、このような機種を使うのも一つの手段です。

おすすめデュアルヘッド3Dプリンター
Bambulab H2D
Bambulab H2Dは、デュアルノズルタイプで、多数のセンサーやカメラにより、とても高い精度のプリントをすることができます。業務用でも個人用でもオススメできる機種です。
まとめ
| 項目 | 説明 | |
| ① | デュアルヘッドとは? | エクストルーダーが2つ搭載されたモデル |
| ② | エクストルーダーとは? | <下記の役割を含んだユニット> ・フィラメントを送り込む機構 ・フィラメントを溶かす機構 ・ノズルから出力する機構 |
| ③ | デュアルヘッドの利点 | ・専用のサポート材が使える ・片方が壊れた時の代替えになる ・2色造形ができる ・故障しにくい運用ができる |




