そこで今回は「サイズの大きいノズルを使うとどのような影響を及ぼすか」を確認しました。
もちろん造形時間を短くすることも可能です。
0.8mmノズルとは?
0.8mmノズルは、この写真のように「穴の径が0.8mm」のノズルのことです。
一般的な穴のサイズは「0.4mm」ですので、倍の大きさになります。
今回は色々作ってみたので、仕上がりなどを確認したいと思います。
実際に造形してみる モデル①
早速ですが、造形結果を記載していきます。 分かりやすいように0.4mmノズルで造ったものと比較してみます。
<底面部>
シェル(壁)の線の太さが明らかに違うことがわかります。
線が太いために、細かいところが塗りつぶせていません。
こちらも同様に線の太さが違います。
<積層面>
続いて積層面です。
<造形時間について>
上記のモデルを作る時間に、大きな違いがありました。
ノズル径 | 積層ピッチ | 造形時間 | |
① | 0.8mmノズル | 0.3mmピッチ | 1時間3分 |
② | 0.4mmノズル | 0.2mmピッチ | 4時間43分 |
3時間以上も早くつくることができました。
実際に造形してみる モデル②
工具などを収納する大きめのケースです。
では造形結果です。
下の写真は横から見た積層部です。
ちょっと見にくいですが、あまり積層痕はめだっていません。
0.8mmノズルを使うメリット
ここでメリットやデメリットをまとめたいと思います。
1.造形時間が短くなる
この写真のように1本あたりの造形線が太いので、早く塗りつぶすことができます。
2.定着が良くなる
そのため、プラットフォームから造形物が剥がれるのを防ぐ事ができます。
0.8mmノズルのデメリット
1.造形線が目立つ
ですが0.8mmノズルで早く造形を終わらせて、後でヤスリがけをした方がトータル時間は短く済むケースもあります。
2.積層痕が目立つ
積層ピッチに関しては、薄くしても良いですし、厚くすることもできるので選択の幅があります。
積層痕について、このような疑問はないでしょうか? ・ 積層痕ってなに? ・ 積層痕は、なぜできてしまうの? ・ 積層痕を、キレイに見せるコツ 本記事では、上記のような疑問にお答えしています。 &nb[…]
3.端部にスキマが発生する
この写真のように、端部が塗りつぶしきれない箇所が発生します。
こういった小さいモデルは0.4mmノズルがいいですね。
まとめ
ある程度大きいモデルを作る場合は、非常に効果的でした。
項目 | 説明 | |
① | 0.8mmノズルとは? | 穴が0.8mmのノズルのこと |
② | メリット | 1.造形時間が短くなる。 2.定着が良くなる。 |
③ | デメリット | 1.造形線がめだつ。 2.積層痕がめだつ。 3.小さいモデルは、端部にスキマができる。 |
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