どの色の造形物が一番きれいに見える?

どの色の造形物が一番きれいに見える?

近年では、たくさんの色のフィラメントが販売されるようになりました。

 

色が選択できるのはうれしいことですね。

 

そこで今回は、「積層痕や造形線が目立たない色はどれか?」という視点で検証しました。

 

もし色によって違いがあれば、きれいに見せたい場面で使い分けられるのではないでしょうか?

 

実際に比較してみる

ここからは、実際に造形したものを見比べていきます。

 

ちなみに造形する条件は、一般的なものを使用します。

 

では順番に説明していきます。

 

①積層の見え方の違い

最初は積層部についてです。積層部とは「モデルを横から見た部分」のことです。

 

実際に各色を並べてみるとこんな感じになりました。
ちなみに積層ピッチはすべて「0.4mm」で造形しています。

積層痕の色による見え方の違い

みなさんはどのようにみえますか?

 

私は、黄や白などの「明るい色」が滑らかだと感じました。

 

また、積層痕について目立たなくするコツをまとめたので、下記もあわせてお読みください。
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②表面の見え方の違い

表面部の見え方に違いはあるのでしょうか?

 

ちなみにここで言う表面部とは「上からみた部分」のことです。

 

注目するポイントは、「造形線がどれくらい目立つか」です。

 

結果はこのようになりました。

色の見え方の違い上から見たところ

白や黄色」は、造形線が目立たなく、「黒や青」は目立っていました。

 

暗い色ほど目立つ結果となりました。

 

③底面の見え方の違い

では、底面部はどうでしょうか?

 

ちなみに底面部とは「下から見た部分」のことを指します。

 

ここからモデルが変わっていますが、底面部を写しています。

色の見え方の違い、下から見たところ

やはりこれも、「造形線がどれくらい目立つか」がポイントです。

 

一番目立ったのが「青色」で、次に「黒色」か「赤色」という順番でした。

 

④オーバーハング部の見え方の違い

個人的には、ここが一番確認したかったポイントです。

 

ちなみにオーバーハングとは、「造形がせり出した中空部分」のことを言います。

 

オーバーハングのイメージがし難い方は、下記の記事も参考にしてください。
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使用するモデルはこのようなものです。

フレキシブルフィラメントでオーバーハング部

 

結果は、下記のようになりました。
※底面を上に向けています。

色による見え方の違い、オーバーハング

ちなみにサポートは使用していません。

 

樹脂ダレが目立たなかったのが、「黄色」でした。
次いで「白色」という順番です。逆に、目立っていたのが「青色と黒色」でした。

 

⑤追加(グレー色)

後加工に選ばれやすい「グレー色」も追加で見てみます。

色の見え方の違いグレー色

色の見え方の違い上から見たところグレー

結果的にグレーはそこそこ目立ちますね。

 

やはり白の方が色が飛んでくれるので、目立ちにくい傾向があるようです。

 

まとめ

全体的に「暗い色」の造形線や樹脂垂れが目立つ結果となりました。
黄色」・「白色」が目立ちにくい結果となりました。

 

項目 説明
積層の見え方 <積層痕>
・「白や黄」は目立たない。
・「黒や青」は目立っていた。
表面の見え方
※上から見たところ
<造形線>
・「白や黄」は目立たない。
・「黒や青」は目立っていた。
底面の見え方 <造形線>
「青」「赤」「黒」の順に造形線が目立っていた
オーバーハングの見え方 <樹脂垂れ>
・「黄」「白」は目立たなかった
・「青」「黒」は目立っていた

 

今回使用したフィラメント

 

多様な色のあるフィラメント

家庭用向けでも、多様な色のフィラメントが販売されています。

 

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そもそも色の問題ではなく、うまく造形ができないという場合は、トラブルが発生していることもあります。

下記の記事では、よくあるトラブルをまとめていますので、一度ご覧ください。
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