情報を確認していくと、前モデル(Creality K1)のマイナーチェンジ版といった感じです。
そこで今回は、「Creality K1Cの特徴・メリットの整理」や「前モデルとの徹底比較」をしたいと思います。
Creality K1Cの販売について
Creality K1Cは、CrealityさんのStoreサイトから予約が可能です。
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動画で実機レビューを視聴することができます↓
Creality K1Cの特徴・メリット【6選】
① ノズルの着脱が簡単
これまでの3Dプリンターは、ノズル交換するのが大変でした。工具を使って、ノズルを取り外すのはとても手間ですよね。
そこで、Creality K1Cでは、簡単にノズルを交換をすることができるようになりました。
理想は、「使う樹脂に応じて、ノズルを使い分ける」という運用が望ましいです。
もし違う樹脂を、一緒のノズルで使いまわしてしまうと、ノズル内に温度帯の違う樹脂が混在してしまい、詰まりの原因となってしまいます。
楽に交換ができると、「PLA専用ノズル」「カーボン専用ノズル」と言った具合に使い分けられます。
② 硬化銅ノズル
カーボンファイバーフィラメントを、真鍮ノズルで使っていると、ノズルが削れてしまうことがあります。
↑真鍮ノズルは、黄金色をしています。
すると摩耗によって、穴の大きさまで変わってしまうことがあります。
そこで、K1Cでは「硬化鋼ノズル」が使われています。
硬化銅ノズルは、摩耗しにくく耐久性の高いノズルです↓
また、硬化鋼ノズルは「PLAやABS」などの汎用プラスチックにも使うことができます。
③ カーボンファイバーフィラメント
カーボンファイバーは、軽くて強度が高い樹脂です。見た目もかっこいいので、個人的にも好きです。
スペック表では「PLA-CF、PA-CF、PET-CF」となっていますね。この中でも「PA-CF」(ナイロン系)に注目です。
私もPA-CFは、何度も試したことありますが、難易度は高いです。たとえば、「反りが強い」「サポートが剥がせない」と言った症状が起きやすいです。
ただし、PLA-CFやPET-CFについては、あまり難易度は高くないので、良いものが作れると思います。
↑は、Creality K1でCF-PLAでプリントした例です。
関連記事:Creality K1でPLA+カーボンファイバーフィラメントを使ってみた結果
④ AIカメラ標準搭載
Creality K1では、AIカメラはオプションでしたが、K1Cでは標準搭載のようです。
AIカメラがあると、やきそば(スパゲティ)状態などのエラーを自動検知してくれたり、タイムラプス機能を使うことができます。
もしプリントが失敗した場合、無駄にフィラメントを消費してしまうこと防げます。
カーボンファイバーは、高価なフィラメントなので、このような機能はあった方が良いです。
関連記事:【Creality K1】カメラを付けたのでレビュー!
⑤ フルメタルエクストルーダー
エクストルーダーが「金属パーツ」となったようです。
Creality K1の初期ロットでは、送り出しユニットの問題がありましたので、強化されたのかもしれませんね。
Creality K1Cも超高速3Dプリンターのため、フィラメントの送り出しが安定して行われるのは、とても良いと感じます。
⑥ サイレントモード(静音モード)
Creality K1では、プリント音が結構大きいのは問題でした。
ところが、K1Cでは、サイレントモード(静音モード)があるようです。プリントスピードを維持しながら、解決できるのか気になるところですね。
ただし、標準搭載なのか記載がありませんでしたので、注意が必要です。
スペック表の比較
スペック表の違いは以下の通りです↓
K1C | K1 | |
プリントエリア | 220*220*250mm | 220*220*250mm |
製品寸法 | 355*355*482mm | 415*415*550mm |
パッケージ寸法 | 441*441*578mm | 415*415*550mm |
重量 | 12.4kg | 12.5kg |
総重量 | 16kg | 16kg |
印刷速度 | ≤600mm/s | ≦600mm/s |
加速度 | ≤20000mm/s² | ≤20000mm/s² |
印刷精度 | 100±0.1mm | 100±0.1mm |
レイヤー高さ | 0.1-0.35mm | 0.1~0.35mm |
エクストルーダー | オールメタル・ダイレクトドライブ押出機 | デュアルギア ダイレクトドライブエクストルーダー |
フィラメント径 | 1.75mm | 1.75mm |
ノズル径 | 0.4mm | 0.4mm(0.6/0.8mmに対応) |
ノズル温度 | ≤300℃ | ≤300℃ |
ヒートベッド温度 | ≤100℃ | ≤100℃ |
ビルド面 | PEIフレキシブルビルドプレート | PEIフレキシブルビルドプレート |
レベリングモード | ハンズフリーオートレベリング | ハンズフリーレベリング |
ファイル転送 | USBメモリ、WiFi | USBメモリ、WiFi |
表示画面 | 4.3インチカラータッチスクリーン | 4.3インチカラータッチスクリーン |
AIカメラ | 〇 | オプション |
停電復旧 | 〇 | 〇 |
フィラメント切れセンサー | 〇 | 〇 |
空気清浄機 | 〇 | × |
入力シェーピング | 〇 | 〇 |
LEDライト | 〇 | 〇 |
スリープモード | 〇 | 〇 |
定格電圧 | 100-120V~, 200-240V~, 50/60Hz | 100-120V~、200-240V~、50/60Hz |
定格電力 | 350W | 350W |
対応フィラメント | ABS, PLA, PETG, PET, TPU, PA, ABS, ASA, PC, PLA-CF, PA-CF, PET-CF | PLA/PETG/PVB/TPU/ABS/ASA/PC |
印刷可能ファイル形式 | G-Code | G-Code |
スライス・ソフトウェア | Creality Print, Cura, PrusaSlicer | Creality Print , Cura , Simplify3D , PrusaSlicer |
スライス用ファイル形式 | STL, OBJ, 3MF | STL、OBJ、AMF |
UI言語 | 英語、スペイン語、ドイツ語、フランス語、ロシア語、ポルトガル語、イタリア語、トルコ語、日本語、中国語 | 英語、スペイン語、ドイツ語、フランス語、ロシア語、ポルトガル語、イタリア語、トルコ語、日本語、中国語 |
これまでの機能は継承されている?
① サイズ、プリントエリア・重量
サイズ感やプリントできる範囲、重さに関しては、ほぼ同じですね。引き続き、コンパクトな感じで使えます。
② プリントスピード
こちらもこれまでと同様です。ただし、カーボンファイバーフィラメントを、MAXスピード(600mm/s、20000mm/s²)を出すのは難しいと考えた方が良いです。
③ ノズルヘッド、ビルドプレート温度
出力温度もCreality K1と変わらず「ノズル温度300℃、ビルドプレート100℃」と同様です。
この温度帯でいうと、ABSやASA、PCなどもプリントできそうです。
ちなみにCreality K1で、プリント中の庫内温度を測ったときは、40℃ちょっとだったので、Creality K1Cでも同じくらいかと思います。
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④ オートレベリング、オートZオフセット
とても便利な自動キャリブレーション機能は、引き続き使えるようです。
自動で調整してくれるので、とても優秀な機能です。
⑤ 高い冷却力
Creality K1では、高い冷却力がありました。それも引き継がれています。
Creality K1Cでも、モデルファン、サイドファンは健在のようです。
冷却力が高いと「モデルの糸引きが起きにくい」「モデルの仕上がりが良い」といった効果を期待できます。
⑥ 組み立て不要
家庭向けの3Dプリンターであれば、組み立て作業が必要なことが多いです↓
ですが、Creality K1Cは、すでに組みあがった状態で届きます。
ネジを外すという作業は必要ですが、簡単に使い始められます。
こんな方におすすめ
↓のような方におすすめできると思います。
・ PLAやPETGだけでは、強度不足を感じている方
・ Creality K1を持っていない方、購入を検討していた方
・ プリンターを選びに間違えたくない方
これまでのCreality K1の機能は、引き続き搭載されているので、今買うのであればCreality K1Cがおすすめです。