おすすめのABSフィラメントで色々造形してみた

ABS、船ベンチマーク

最近では、安くて品質の良いABSフィラメントが多く販売されるようになりました。

 

そこで今回は、色々な形状を作ってみましたので、少しでも参考になればと思います。

 

ABSフィラメントの特徴

3Dプリンターでは、PLAと並んで最も多く使われている樹脂です。

 

PLAが「作りやすさ重視」に対して、ABSは「強度・耐熱重視」という特徴があります。

 

そのため「造形しにくく、失敗が起きやすい」樹脂とも言えます。

 

そんなABSの特徴を、簡潔に記載していきます。

 

1.強度が高く、後加工がし易い

PLAより耐衝撃性が高いため、外装カバーなどの「衝撃が加わりやすいもの」によく使われます。

 

また、ドリルで後加工する場合ヤスリがけなどにも向いています。

※↑は表面をヤスリがけした結果です。

 

耐水ペーパーを使って、色々な樹脂にヤスリ掛けをしてみましたので、↓の記事も参考にして下さい。

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2.プラットフォームから剥がれやすい

ABSは、収縮する力が強い樹脂です。

 

そのため、プラットフォームから造形物が浮きやすくなる場合があります。

プラットフォームから浮く・剥がれる

 

もし剥がれでお悩みの場合は、こちらの記事も参考にしてください。
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3.積層割れ(クラック)が発生しやすい

これも、収縮する力が強いために起きます。

 

↓のように層と層の間が割れてしまいます。

Ender-3_ABS_大きい物をプリント_積層割れクラック

↑これでは造形としては失敗となってしまいます。

 

クラックの対策方法を、↓の記事でご紹介していますので参考にして下さい。

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4.価格が安い

インターネットでも販売されており、種類が豊富で、安価で購入することができます。

 

今回使うフィラメント

今回は、ネットでも販売されている「Ankun T-ABSフィラメント(黒)」を使って造形しました。

Ankun T-ABSフィラメント(黒)

 

造形するモデル

今回は「小さいモデル達」と「大きいモデル」をそれぞれ造形していきます。

 

1.小さいモデル

下記のように小さいモデルをいくつか作ります。

PETGで造形するモデル

 

2.大きいモデル

大きいモデルをつくり、クラックや剥がれが起きないかなどを見ていきます。

大きいテストモデル

 

条件は下記の通りです。

項目 数値
ノズル径 0.4mm
積層ピッチ(レイヤーの高さ) 0.2mm
ノズル温度 250℃
プラットフォーム温度 100℃
充填率 10%
サポート なし

 

造形結果

造形結果ですが、やはりABSは一発でうまくいかない場合がありますね。

 

小さいモデルは全く問題ありませんでしたが、大きいモデルは少し修正が必要でした。

 

では順番に説明していきます。

 

1.オブジェ

ABSでオブジェを造形

表面の光沢感はほとんどなく、マットな仕上がりでした。

 

2.ブロック

ABSでブロックを造形

こちらもきれいに仕上がっています。ブロックの組み合わせも問題ありません。

 

3.試験棒

ABSで試験棒を造形

試験棒を折るつもりで、強い力を加えてみます。

 

ABS強度

結果はPETGの時と違い「バキッ」と割れました。この辺りは「充填率」によって強度も変わってきます。

 

ちなみにPETGで試した記事がこちらです。
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4.船

ベンチマーク用の船を造りました。

ABS、船ベンチマーク

こちらも細部まできれいにできていました。

 

ABSでベンチマーク用の船を造形

オーバーハング部もきれいに再現されています。

 

ABS船を造形、ブリッジ部

ブリッジ部の樹脂ダレも特にありません。

 

ABS船造形、底面部

底面部は、やや白っぽくなりました。

 

5.大きいモデル

では続いて「大きいモデル」の造形結果です。

 

プラットフォームから浮く・剥がれる

隅の部分が少し浮いてしまいました。

 

ABSの積層割れ、クラック

結構大きいクラック(積層割れ)が発生しました。

 

やはりこのあたりはABSという感じですね。

 

そこでスライサーのパラメーターを下記のように変更します。

・押出幅:0.4mm→0.48mmに変更。
・外壁速度:30mm/s→15mm/sに変更。

 

結果は下記の通りです。

ABS剥がれない

プラットフォームの剥がれが解消しました。

 

ABSの積層割れ(クラック)解消

積層割れがなくなり、きれいに積みあがってくれました。

 

パラメーターを変更した理由は下記のとおりです。

押出幅とは「線の太さ」のことです。
0.4mmを0.48mmにすることで「より線を太く」しました。
そうすることで、よりプラットフォームにしっかり密着してくれますし、
積層同士の密着力も向上しますので、クラック対策にもなります。

 

外壁速度を遅くすることで、ゆっくり丁寧にプリントしてくれます。
それにより積層間がより密着してくれます。

 

試したフィラメントの結果

小さいモデルは、特に言うことなくきれいに作れました。

また、大きいモデルは微調整が必要なものの、問題なく作ることができました。

非常にコストパフォーマンスがよい商品だと感じました。

 

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