【3Dプリンター】おすすめしたいバリの取り方

バリの取り方

3Dプリンターの後加工で、こんなお悩みはないでしょうか?

・ バリがうまく取り切れない
・ バリ取りに便利なツール、工具はないの?
・ バリができないようにしたい。

 

この記事では、上記のようなお悩みにお答えしています。

 

バリってなに?

3Dプリンターで言うバリとは「突起物」「出っ張り」「ささくれ」のことです。

 

↓このままでは、見栄えがわるい上に、ケガをしてしまう原因になってしまいます。

 

このようなバリは、なぜできてしまうのでしょうか?

 

なぜバリができるの?

バリができてしまう例を、3つほどご紹介致します。

 

① 書き出しのタイミング

それぞれの層の「書き出し場所」で発生します。

↓ノズルからたれた樹脂が付着し、このようになります。

バリの例、書き出し地点

↑一か所に点々が集まっていますね。

 

② ノズルが移動するタイミング

ノズルから垂れた樹脂がひっぱられることで、バリがおきます。

↓ひどいと「糸引き」と呼ばれる症状が発生します。

バリの例、糸引き例

 

③ プリント最終地点

プリントが書き終わったテッペンのところに、バリができます。

てっぺんにバリができる例

↑最後にノズルから出た部分が、このようになります。

 

これらの対処方法は、本記事の下段にまとめているので、気になる方は参考にして下さい。

 

バリを取る方法

ここからは、バリを取る「4つの方法」をご紹介します。

 

① ペンカッター(スラントナイフ)を使う

紙やシールなどをカットする目的で使われますが、バリ取りでも使いやすいです。

 

利点1: にぎりやすい

えんぴつのように、握りやすいです。

スラントナイフ、ペンカッター握り方

↑握るところが丸まっていて、力を入れやすくなっています。

 

利点2: 刃がブレない

刃が固定されているので、作業中はブレません。

スラントナイフ、ペンカッターバリをカット

↑カッターナイフよりもガタツキが少ないので、力が分散されません。

 

利点3: 安価

あまり高いものではないので、手軽に購入することができます。

 

② エッジニッパーを使う

ハリガネや銅線もカットできるので、強度・耐久性が高いです。

 

利点1:バリが残りにくい

バリの根元をカットすることで、残りにくくすることができます。

ツノダMEN-115_先端が鋭利になっている

↑刃の部分がフラットになっているので、目標に対してしっかりと密着できます。

 

利点2:ストロークが長い

ストロークが長いので、奥まった場所でも届きやすいです。

ツノダMEN-115_先端のストロークが長い

 

他にもエッジニッパーには利点がありますので、詳しくは↓の記事をご覧ください。

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③ ダイヤモンドヤスリを使う

残ったバリを研磨するのに便利です。

 

利点:力をいれて研磨できる

グリップがあるので、力を入れて研磨することができます。

ニッパーや、ナイフで大まかに除去したあとの仕上げに使うと効果的です。

 

④ リューター(ルーター)を使う

研磨する数が多い場合や、手ではしんどいという方には重宝します。

 

利点1:作業がラク・仕上がりがキレイ

自動で回転して削るので、手で作業するよりも楽です。

バリにちょっと充てるだけでも、しっかり研磨してくれるので仕上がりがキレイです。

 

利点2:安価

近年では、ミニルーターが安価に購入することができます。

 

↓格安のリューターを試してみましたので、参考にしてみて下さい。

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⑤ バリ取りカッター

角張ったエッジ部分をカットするのに向いています。

 

利点:エッジの見た目が良くなる

角張ったエッジを除去するのに向いています。

ただしバリ取りという意味では、形状を選ぶので注意して下さい。

 

バリを発生させないことはできる?

そもそもプリントの段階で、バリを発生させなければ一番良いですよね。

 

私が行ってきたサポート経験をもとに、少しだけ事例をご紹介します。

 

① 書き出し位置を変える

書き出し位置を「ランダム」にすると効果的です。

位置を固定にしてしまうと、バリ・ダマが密集して目立ってしまいますが、ランダムにすると散らすことができます。

 

② 書き出し時の出力タイミングを変える

書き出し時の「出力タイミング」を変えると効果的です。

ノズルからの出力タイミングを遅らせることで、ダマになりにくいです。

 

③ リトラクト設定を見直す

リトラクトの値を調整することで「糸引き・ダマ・バリ」を抑えることができます。

リトラクトとは「ノズルが移動するときにフィラメントを上に引き戻す機能」です。

引き戻す値が大きいと、ノズルから樹脂垂れを抑えることができます。

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④ フィラメントを防湿する

フィラメントが湿気を帯びてしまうと、糸引きやダマの原因となります。

対策ポイントは「フィラメントを開封した後の保管」です。

↓おすすめの保管の仕方をまとめましたので、参考にして下さい。

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上記のようなお悩みを↓の記事にまとめていますので、ご確認ください。

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