速度が遅いときれいに仕上がるのかを検証!

本記事について
【速度が遅いときれいに仕上がるのかを検証!】

FDM方式の3Dプリンターで、速度を変えるとどのような影響が発生するのでしょうか?

 

実際に検証した内容をお伝えできればと思います。

 

  • 速度を上げるとどこに影響するの?
  • 遅くすべきところと早くすべきところ
  • 遅い方がきれいに仕上がるの?

 

速度による影響について

速度の違いは、どのようなところに影響するのでしょうか?

 

  • 仕上がり具合
  • 造形時間
  • 機器への負担

 

速度を上げると仕上がりが変わってしまう?

では、速さの違いで仕上がりは変わるのでしょうか?

 

基本的に3Dプリンターは、建築と同じで、土台の基礎が一番重要です。

 

つまり、「丁寧に・確実に」積み上げていく必要があります。

 

そして速すぎると、塗り付け具合が甘くなってしまいます。

 

そうすると、クラック(積層割れ)などの症状が発生しやすくなるので、速すぎは良くないということになります。

 

では、遅い方がよいのでしょうか?

 

結論的には、「遅い方が良い」とされています。

 

ですが、全ての速度を遅くする必要はありません。

 

例えば、外からの見えない部分はあまり関係ありません。

 

つまり、見えない場所は「速く」見える場所は「遅く」という設定が必要になります。

 

では、どのような「場所」があるのかを、次項でご紹介します。

 

場所ごとの設定について

スライサーソフトによって、場所ごとに速度を変更できるものがあります。

 

どの場所を変更できるのかをご紹介します。

 

充填速度

充填率部分の速度になります。

 

主に、外側から見ることが出来ない「中身」の部分になります。

 

下図の黄色い部分になります。

 

外壁速度

造形物の外側に描く部分になります。

 

最も目にふれるので、速度を遅くしたほうが良い場所となります。

 

下図の赤黒い部分になります。

 

内壁速度

外壁ほどではないですが、目に触れる部分もあります。

 

下図の緑色の部分となります。

 

1層目の速度

書き始めの1層目部分となります。

 

特に1層目は、テーブルから剥がれないようにすることに加え、底面をきれいに仕上げる必要があります。

 

そのため、最も遅くする箇所となります。

 

下図の赤色の部分になります。

 

サポート速度

サポート部の速度になります。

 

そこまで遅くする必要はありませんが、土台(サポート部)が崩れると仕上がりに影響します。

 

下図の青色の部分になります。

 

ブリッジ速度

ブリッジ形状を造形する際の速度になります。

 

ブリッジについて、下記の記事で詳しく説明しているのでご覧ください。
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表面速度

造形物の表面部分の速度になります。

 

目に触れる部分になるので、速度は遅めが推奨されます。

 

下図の、赤色の部分になります。

 

実際に検証してみた

ここからは、同じ造形物を「速い速度」と「遅い速度」で造ってみましたので、違いを比較してみようと思います。

 

検証環境

  • モデル   :わんちゃん
  • 使用する機械:Raise3D E2
  • フィラメント:Raise3d純正ABSフィラメント
  • ノズル径  :0.4mm
  • 積層ピッチ :0.2mm
  • 速い速度  :100mm/s
  • 遅い速度  :30mm/s

 

検証結果

では検証結果です。

 

いきなりですが、下の写真のうち、どっちが100mm/sで造形したか分かりますか?

 

光の加減で分かりにくいかもしれませんが、正解は、左側が30mm/sで右側が100mm/sです。

 

では、それぞれの角度から見た画像を下記にのっけておきます。
同様に左が30mm/sで右が100mm/sとなっています。

 
いかがでしょうか?

 

結果として継ぎ目あたりに差がでました。

 

結果及び分析

やはり外側の部分に影響が出ていることが確認できました。

 

とは言え、そこまで差が大きいというわけではなく、100mm/sでも問題ないという場合もあると思います。

 

ちなみに、造形時間は3時間30分と3時間50分で、20分の差がありました。

 

まとめ

項目 説明
速度について 見える場所の速度を遅くする。
速度の設定場所 ・外壁速度
・内壁速度
・1層目の速度
・サポート部の速度
・表面速度
検証 30mm/sと100mm/sの比較では、表面の仕上がりに違いが見られた。

 

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