3Dプリンターのサポート材の役割とは?

 

3Dプリンターのサポート材の役割とは?

今回は、3Dプリンターでは当たり前のように使用される「サポート材」についてまとめます。

 

サポート材とはどのような意味でしょうか? なぜサポート材は必要なのでしょうか? メリット・デメリットやFDM方式の造形で気を付けなければならない点をまとめたいと思います。

 

サポートのことを改めて確認したい方や、これから理解したい方の手助けになればと思います。

 

サポート材とは?

サポート材とは、樹脂が重力によって垂れ落ちないようにするための支える樹脂のことです。

 

例えば、空中に造形をしようとすると、支えがないので樹脂が垂れ落ちてしまいますよね。 そこで一旦土台を作り、その上に造形をおこないます。 造形が完成したあとに支えを取り除くことで、結果的に空中部分にも造形することができます。

 

その土台のことを一般的に「サポート」と呼びます。

 

造形が完成した後は、サポートを取り除くことで造形物が完成します。

 

サポートのメリット

サポートの最大のメリットは、空中に浮くモデルを造形することができる」ことになります。

 

サポートのデメリット

1. 造形時間が長くなる


2. 樹脂の使用量が増える


3. 細かい設定が必要になる場合がある


4. サポートを剥がす手間が発生する

 

 

サポート材を剥がしやすくするコツを動画でご紹介しています↓

 

サポートの使いどころ

中空部(オーバーハングと言う)が存在する全てにサポート材を使用する必要はありません!

 

というのも、上記で挙げたようなデメリットも多いことも一因です。

 

では、サポートの必要性はどのように判断したらよいのでしょうか?

 

一般的には「45度」を超える造形物にはサポートが必要と言われています。
どういうことかと言うと・・・

 

例えば、下記のようにモデルを横から見た造形物があるとします。

 

この造形の場合は、下図のように丁度45度となります。
その為、サポートを設定しなくても造形が可能となります。

 

また、下記の図では、60度の例です。
60度も傾いてしまえば、重力の関係で、フィラメントが垂れおちてしまいます。
その為、サポートを設定する必要が出てきます。

 

下図は、サポートの設定を入れてスライスした例となります。

 

また近年では、機械の精度が良くなってきているため、55度くらいまではサポートがなくても綺麗に造形出来るものもあります。

 

ユーザーは、扱う機械の精度を理解しておくことに加え、モデルをよく観察し、サポートが必要か不必要かを判断する必要があります。

 

サポート造形の種類

サポートは、いくつかの種類があります。

 

「モデルと同じ樹脂」を使うか、「サポート専用樹脂」を使うかの2種類があります。

 

さらに違いを詳しく見ていきます。

・ 1つのノズルを使用する

・ モデル材もサポート材も樹脂は同じ

・ サポート材は手や工具で剥がす

・ 2つのノズルを使用する

・ モデル材とサポート材の樹脂が異なる

・ サポート材は、水や溶剤で溶かすことができる

 

専用サポート材の中には、手で簡単に剥がすことのできるものがあります。
詳しくは、Polysupportの記事を参照下さい。↓

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また、水や溶剤で溶かすことのできるサポート材もあります。
詳しくは、水溶性サポート材の記事を参照下さい。↓

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サポート材造形のコツ

サポート材の造形を行うにはコツがあります。

 

1.サポート材を除去できるかをイメージする

例えば、「手や工具で取り除く隙間はあるか?」狭い場合は「水溶性サポート材を使用するか?」などの検討を予め行っておきます。

2.サポート材の充填率が足りているかをスライスで確認する

サポート材の充填率が極端に少ない場合は、モデルが安定しません。
足りているかをスライス画面で確認しましょう。

3.サポートの形状を検討しておく

サポートの形状(線状・格子状など)によって、剥がしやすさの程度が変わります。
手や工具で剥がす場合は、除去しやすい形状を選択しましょう。

今のところ線状が一番剥がしやすいかと思います。

 

まとめ

サポートの理解度によって、仕上がりに影響します。
効率良く、且つ精度の高い造形ができるように、よく理解することが重要となります。

 

また、水溶性サポート材は、水に溶けるが時間がかかる樹脂もあります。
使おうとしている樹脂の特性も理解することで、さらに効率の良い造形ができるようになります。

 

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