カーボンファイバーを使って造形を試す
今回は、カーボンファイバーが含有されたフィラメントで造形テストを行いました。
もちろん色々と注意点がありますので、詳細をお読みください。
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今回使用したフィラメント
今回は、PA6(ナイロン)+カーボンファイバー(炭素繊維)のフィラメントを使用しました。
今回の造形条件
- 樹脂:Polymide PA6+CF
- ノズル径:0.6mm
- ノズル温度:280℃
- ベッド温度:80℃
- その他:糊を使用
では引き続き、各項目を確認していきます。
①積層痕の確認
下記の写真は、積層ピッチ(レイヤーの高さ)が0.2mmで造形したものです。
次は、0.3mmピッチで造形したものです。
下記のように比較してみると多少分かります。
この程度であれば0.3mmピッチにして時間短縮させるのも有りだと思います。
ちなみに触り心地については「ざらざら」した感じでした。
②オーバーハングの仕上がり
下記のようなモデルを使い、オーバーハング部分の仕上がりを確認してみます。
出来上がったのがこちら。
ラフトを剥がして、下から見た写真がこちら。
別角度の写真です。
また0.6mmノズルは、層の積み上がり具合も0.4mmと多少の違いがでると思います。
③サポートの仕上がり
サポートの剥がし具合や、面の粗さを見てみます。
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今回はこちらのモデルを使います。
造形したものがこちらです。
見た目はだいぶ良いです。
ピンセットだと負けてしまうかもしれないので、ラジオペンチもあると良いです。
サポートを除去した面の写真がこちらです。
ちなみにサポートとモデルの間には「1層分」の空白層を入れています。
④ラフトの剥がし具合
さきほどと同様のモデルを使って、ラフトの剥がし具合を確認します。
ラフトを剥がしたあとの、モデル面です。
そのため、スライサーソフトは「ラフトとモデルの間隔」を調整できるものがオススメです。
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⑤造形時の注意点
カーボンファイバーフィラメントは、注意しなければならないことがあります。
糊の使用について
プラットフォームへの定着を安定させるために、シワなしピットという糊(ノリ)の使用をおすすめします。
ノズルの材質について
カーボンファイバーは、強度や剛性の向上を見込めます。
そこで通常の真鍮ノズルではなく、「硬いノズル」を使用する必要があります。
- ルビー
- 焼入れ銅
- タングステン
ノズル径について
さきほど挙げたように、カーボンファイバーは摩擦力が強いため、ノズルが削れやすくなります。
通常ノズル内には、内圧(ノズル内の圧力)がかかっており、ノズル径が小さいとより大きい圧力がかかってしまいます。
まとめ
総合的な感想は、「思っていたよりも使い易い」と思いました。
次は、広い面積の造形を試したいと思います。
項目 | 説明 | |
① | 積層痕の仕上がり | ・0.2mmと0.3mmピッチを比較してもさほど差がない。 ・積層痕はあまり目立たない |
② | オーバーハングの仕上がり | 樹脂垂れはおきにくい |
③ | サポートの仕上がり | ・サポート除去は硬め。 ・面は荒れにくかった |
④ | ラフトの剥がし具合 | ・きれいに剥がせる ・ラフトとモデルの間隔調整ができたほうがいい |
⑤ | 注意点 | ・糊を使用する ・ノズルの材質は硬い方が良い ・ノズル径は少し大きめが良い |
低価格カーボンフィラメント
近年では、カーボンファイバーフィラメントが安く販売されるようになってきています。
「PLA+カーボン」「PC+カーボン」など、種類が豊富です。
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