PC(ポリカーボネート)フィラメントの特徴とは?

PC(ポリカーボネート)フィラメントについて、こんな疑問はないでしょうか?

・ どんな特徴があるの?
・ オススメ商品はどれ?

 

この記事では、このような疑問にお答えしています。

 

PCフィラメントの特徴とは?

PC(ポリカーボネート)は、全体的に強度が高いという特徴があります。3点ご紹介します。

 


① 耐衝撃性が高い

強い衝撃をうけても割れにくいという特徴があります。そのため車のヘッドライトや部品、外装などにも使われています。樹脂の中ではもっとも高く、ABS以上の性能があります。

 


② 耐熱温度が高い

およそ120℃の耐熱温度があります。こちらもPLAやABSよりも高く、高温環境で使われることもあります。

 


③ 耐候性が高い

耐候性とは、日光や温度・湿度による影響を示す度合いのことです。PCはこれが高いため、屋根やゴーグルなどにも使われています。

 

他のフィラメントとの違い

3Dプリンターでは、いろいろなフィラメントを使うことができます。

 

それぞれの違いを以下にまとめましたので、参考にしてください。

項目 ABS PLA PP PC PETG TPU PA 木質
1 使いやすさ
2 テーブルの定着性
3 他の樹脂との相性 × ×
4 後加工のし易さ
5 匂いの無さ
6 湿気に対する強さ ×
7 価格
8 強度
9 耐熱温度

 

PCフィラメントの各特徴

ここからは、9つの特徴に分けてご紹介していきます。

 

1.使いやすさ

1つ目は「使いやすさ」についてです。

 

以下の2点のポイントを抑えておけば、使いやすいフィラメントです。

・ テーブルに張り付きやすい
・ 糸引きが発生しやすい

 

この対策については、本記事の後半でご紹介します。

 

2.テーブルの定着性

2つ目は「テーブルの定着性」についてです。

 

テーブルへの定着性は良いですが、温度を100℃~110℃まで上げる必要があります。規定温度まで出力できる3Dプリンターを使う必要があります。

 

また、糊は使わなくて問題ないことが多いです。逆に張り付きすぎてしまうことがあるのでギャップ調整やスライサー調整はとくに注意が必要です。剥がしやすくするコツは後述しています。

 

3.他の樹脂との相性

PCで建てたサポートは、取りにくい傾向にあります。

 

要は同じ樹脂だとくっ付きすぎてしまう傾向があります。

 

その場合は、サポート専用樹脂を使用することが可能です。

 

サポート専用樹脂はPolysupportや水溶性サポートを使用することが可能なフィラメントもあります。

 

後加工のし易さ 〇

PCは、サンドペーパーを使用し表面を滑らかに仕上げることが可能です。

 

実際に耐水ペーパーで削ってみましたが、ABSに近い感覚がありました。
ヤスリ掛けに関しては、下記の記事で検証しましたのでご覧ください。

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匂いの無さ 〇

造形中の匂いについては、特に気になりません。

 

しかし粘着性が強く、ノズルに樹脂が付着しやすいので、長時間の稼働させるとコゲの匂いがする場合があります。定期的にノズルの表面を清掃するようにしましょう。

 

湿気に対する強さ 〇

ある程度、吸湿してしまいますので防湿対策は必要です。

 

湿気による反りや糸引きの発生が考えられますので、防湿BOXなどの利用を考えましょう。
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価格 〇

価格はあまり高くありません。

 

商用フィラメントだと1kgあたり6,000円~10,000円で購入できます。

 

家庭用3Dプリンターでも安価なものが販売されています。

 

強度 ◎

プラスチック系では耐衝撃性がかなり高いため代表的な樹脂となっています。

 

そのため、下記のような用途に使われています。

  • カメラのレンズ
  • ヘッドライトの外装カバー
  • 看板
  • 家電製品の筐体・カバー

 

<試験棒の折れにくさを比較>

試験棒を使って、PCとABSの折れにくさを比較してみました。

 

造形条件は同じにしました。

 

<手で曲げてみた感想>

手で曲げてみましたが、結果的には両方とも折れました。

感触としては、ABSよりもPCの方が硬く、戻ろうとする力を強く感じられました。

 

ABSも似た感覚はありましたが、PCの方が硬く感じることが出来ました。

 

耐熱温度 ◎

耐熱温度は110℃前後となっています。

 

しかしフィラメントによっては混ぜ物の関係で、もっと低い場合がありますので注意が必要です。

 

その他の特性

耐難燃性が高い

近年では難燃性」(燃えにくい)PCフィラメントも販売されています。

 

強度、耐候性、耐熱性に加えて難燃性が加わることで、より使用できる場面が広がります。

 

透明性が高い

透明性が高い為、カバーなどにも使用されます。

 

まとめ

PCをFDM方式の3Dプリンターで扱うには、多少のコツが必要となります。

 

プラットフォームに張り付きすぎたり糸引きが発生したりと問題もありますが、うまく解決できれば非常に有効な材料となります。また、PCで造形時の注意点や起きやすい症状を下記にまとめています。

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