造形物をくっ付ける方法!お勧め接着剤(セメダインEP001N)を実際に検証!

3Dプリンターで作ったものをくっ付けたい時は、どうすればよいのでしょうか?

 

今回は「セメダインのEP001N」という接着剤を使い、いろいろな樹脂をくっつけてみましたので、ご興味のある方はぜひ一度ご覧ください。

 

 

どんな時にくっつけるの?

3Dプリンターでは、「モデルを分割して作った後にくっつける」というやり方はよく使われます。

 

主に↓のような、2つのパターンで使われることが多いですね。

  1. オーバーハングがあるモデル
  2. 大きいモデル

 

1.オーバーハングがあるモデル

FDM方式の3Dプリンターは、オーバーハングのある形状は苦手とされています。

 

たとえばオーバーハングとは↓の部分を指しますが、この部分は「重力の影響」を受けてしまい表面が荒れやすくなります。

オーバーハング形状

 

そこでモデルをカット(分割)し、「オーバーハング部分を無くして」造形を行うことで、きれいに造形することができます。

モデルをカットする

 

2つの造形物を接着すれば完成となります。

 

2.大きいモデル

3Dプリンターの造形エリアを超えるモデルは、1回では完成しません。

 

例えば↓のようにエリアを超えてしまうと当然ですが、作ることはできません。

造形エリアからはみ出るモデル

 

そんなときは、↓のように造形物を2分割してつくります。

大きいモデルを分割して造形する

 

そして出来上がったものを接着して完成となります。

 

モデルをカットする時は、CADで処理しても良いですし、最近ではスライサーソフトでも行えますのでそれを利用します。ideamakerではスライスソフト上でカットすることができるので詳しくは↓の記事をご覧ください。

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今回使う接着剤について

今回は、セメダインのEP001Nというものを使用します。

 

高強度タイプの弾性接着剤で、一般的なエンジニアプラスチックの接着に適しています。

3Dプリンター接着用に良さそうです。

 

同梱物

・ A剤:エポキシ樹脂(100%)
・ B剤:変成シリコーンポリマー(100%)
・ 混合用ヘラ

溶剤を混ぜるヘラは付いていますが、テーブルは入っていません。

 

接着に向いている樹脂

商品に表記されている、接着に向いている樹脂です。

・ ABS(アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン)
・ PC(ポリカーボネート)
・ PBT(ポリブリレンテフタレート)

市場でよく使われるABSは使えるようです。

 

接着できないもの

商品の表記上、接着に向かないものは下記の通りです。

・ PE(ポリエチレン)
・ PP(ポリプロピレン)
・ POM(ポリアセタール)
・ フッ素樹脂
・ 貴金属類

最近の3Dプリンターは、PPを使って造形することができますが、今回の接着剤には向いていません。

 

今回検証する樹脂

検証する樹脂は下記の通りです。

1.Raise3d 純正プレミアムABSフィラメント(白):Amazonで探す
2.Raise3d 純正プレミアムPLAフィラメント(赤):Amazonで探す
3.Polymaker PC-Max(白):Amazonで探す
4.Polymaker Polyflexフィラメント:Amazonで探す
5.PolyMide CoPA (ナイロン) フィラメント:Amazonで探す

今回は、同じ素材同士はもちろんですが、違う樹脂の接着も試しました。

 

接着をはじめる

それでは接着作業をはじめていきます。

 


① 商品を開封し、予め準備しておいたテーブル上にA剤・B剤を出し、ヘラを使って混ぜ合わせます。

感触としては、サラサラではなく粘性があります。

 

② 造形物に塗り付けていきます。
今回は「円状」のモデルを1つの樹脂に付き6個ずつ造形しました。

接着剤は放置してしまうと、固まっていきますので手早く塗っていきます。
※商品のパッケージにも塗る作業は、20分以内を推奨しています。

 

③ 一通り塗り終えたら接着させます。分厚い参考書を重石にして40分ほど放置します。

 

④ 40分経過したら、接着完成です。

商品の説明では、「約40分で動かなくなり、24時間後には実用強度になります。」との記載があります。ある程度待つことでさらに接着力が増すようです。

 

結果

それでは「どれくらいしっかりとくっ付いているか?」を確認していきます。

 

固定後、60分後に確認作業を行いました。また工具などで無理には剥がそうとせず、手の力で剥がそうとしてみました。

 

結果は下記の通りです。
◎ : 手では剥がせませんでした。
〇 : 手でがんばれば剥がせました。
× : 手で力を加えると剥がせました。

・ 同じ樹脂の接着は、Flex(ゴム系)を除いて問題ありませんでした。
・ 他の樹脂との接着は、Flex(ゴム系)を除いて、基本的には問題ありませんでした。

 

感想・分析

3Dプリンターでよく使われるABS・PLA・PC・PAは良くくっ付いてくれたので、使用できるシーンはかなり多いと思います。また接着剤のコストパフォーマンスが良いので、1つあっても損はないかと思います。

 

注意点としては、「大きい造形物をどのように固定しておくか」というところです。形状によっては重石を載せれないこともあります。また「A・B剤を混ぜ合わせるテーブル」も予め準備しておく必要があります。

 

今回検証した接着剤

 

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