Creality K1では、糸引きについても対策されていますが、本当に解消されているのでしょうか?
そこで、私なりに検証してみました。3Dプリンターの糸引きや品質でお悩みの方は、ぜひ最後までご覧になっていただきたいです。
Creality K1/K1 MAXについて
この後ご紹介しますが、この価格では考えられない機能が盛り込まれています。
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Creality K1C登場!
紹介記事もご覧ください↓
関連記事:【Creality K1C】メリット・特徴はこれ!
糸引きはなぜ起きる?
ノズルが高温の間は、樹脂の重さによって垂れ落ちてしまいます。↓の写真はロードはしておらず、樹脂の重力のみによってタレ落ちています。
フィラメントの適正温度より高い設定だと、より多くの樹脂が垂れ落ちてしまいます。その状態でノズルが場所を移動すると「クモの巣のような糸」が発生します。
そうなってしまうと当然品質が落ちてしまいますし、取り除く手間も増えます。できることならこのような作業は避けたいところです。
もし除去するのであれば、先端がフラットになっている「エッジニッパー」や「スラントナイフ」がおすすめです。
一般的な糸引き対策【3選】
①リトラクト(引き戻し)を調整する
リトラクトとは、フィラメントを送るモーターを逆回転させ瞬間的に上に引き戻す機能です。
フィラメントを引き戻すことで、ノズルから垂れ落ちないようにします。多くのスライサーソフトで、引き戻す距離や速さなどの調整を行うことができます。
② ノズルの温度を低くする
フィラメントの種類ごとにヒーターノズルの適性温度が規定されています。そこで温度を少し低くすることで、流動しにくくなり、垂れにくくする効果があります。
③ フィラメントを防湿する
フィラメントが吸湿してしまうと、糸引きが起きやすくなる傾向があります。また一度吸湿してしまうと、なかなか除湿するのが難しいという特徴があります。
そこでフィラメントドライヤーを使ったり、ジップロックを利用して吸湿する前に対処するということが大切です。
この辺りはフィラメントの劣化を防ぐためにも、糸引きに限らず対処しておくことをおすすめします。
超高速トラベルスピードの驚異的な効果
Creality K1は超高速プリントができるダイレクト方式の3Dプリンターです。これを使って、糸引きが解消されているかを検証していきたいと思います。
Creality K1本体のレビューは、別の記事・動画にまとめてありますので、よろしければそちらもご覧になってください。
関連記事: 超高速3Dプリンター Creality K1徹底レビュー!
関連動画: 【Creality K1】超高速! ハイスピードで印刷できる3Dプリンターを徹底レビュー!
↓はCreality K1以外の3Dプリンターで出力した結果です。糸引きが多く、仕上がりがあまり良くありません。
一方↓は、全く同じフィラメントを使ってCreality K1でプリントした結果です。症状はかなり緩和されている結果となりました。ちなみにスライスしたパラメーターは標準値を使用しています。
次にトラベルスピードを500mm/sから80mm/sに落として、Creality K1でプリントしてみます。ちなみにトラベルスピードとは「ノズルが違う場所に移動するときの速度」のことです。
仕上がりはこんな感じになりました。結構ひどく症状が現れています。これを見るとノズルがよく行き来しているところがわかります。
つまり、Creality K1は500mm/sという超高速トラベルスピードで「垂れる暇を与えていないようにしている」と感じます。結果的にある程度の糸引き対策ができているようです。
糸引きに効果的!?冷却ファン
Creality K1は冷却ファンが充実しています。例えばモデルを冷やす「サイドファン」や「モデルファン」などがあります。
ちなみにフロント部のモデルファンを分解すると、このようになっています。風は下へ送られ、それによってプリント直後のモデルが冷やされるようになっています。
つまり、モデルファンとサイドファンのダブルでプリント直後を冷却していることになります。それにより表面の仕上がりを良くしたり、糸引き防止の効果が期待できます。
今回、ファンの機能だけを切ったパターンも検証したかったのですが、スライサーソフト上でオフにしても動作してしまったため、うまくいきませんでした。違う機会に何かわかったら追加で情報をあげようと思います。
強敵!木質フィラメントで検証
以前、木質フィラメントを使ってプリントしたのですが、糸引きのせいで断念したことがあります。モデルは違いますが、全く同じフィラメントを使ってCreality K1でプリントしてみます。
結果的にこのような仕上がりになりました。結構いい感じにできました。少し残っている糸引き部分は、手で取れるレベルでした。
オーバーハング部分は垂れずになんとか残っています。こういったところにも、冷却ファンの効果が生きている気がします。
ちなみに、木質フィラメントでもトラベルスピード80mm/sで試してみたところ、症状が如実に現れていました。
完璧ではない!条件によって結果は変わる
ここまでを踏まえると、Creality K1で糸引きは完全に解消されたの?と思いがちです。
ところがそうではありません。例えば、以下のようなトラベル動作が多いモデルをプリントしてみたところ、糸引きが多く発生いたしました。モデルファンやサイドファンをしっかり使い、トラベルスピードは500mmでプリントしましたが、このような結果となっています。
つまり、「モデルの形状によって、症状が緩和される場合とそうでない場合がある」ということになりますので、注意が必要です。
まとめ
本記事の内容はあくまで一例に過ぎませんので、そのあたりを認識の上でご視聴していただければ幸いです。
糸引きに悩んでいる方にとって役立つ情報となれば嬉しいです。
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