【TPU 64Dフィラメント】kexcelledの格安フィラメントがすごい使えた!!

みなさんは、TPUフィラメントは使いますか?

 

今回は、「硬度」が高いTPU64Dフィラメントを使いました。

 

特徴を整理しましたので、ぜひご覧ください。

 

 

動画で視聴する

本記事は、動画でご覧になることができます↓。

 

TPUは高度によって別物!?

TPUは「熱可塑性ポリウレタン」の略です。PLAやABSとは違い、ゴムのような質感のある材料となります。

 

関連記事:【Bambulab TPU95A-HF】高速ゴム質/軟質フィラメントってどう?

 

似たフィラメントにTPEというものがあり、こちらは「熱可塑性エラストマー」の略です。

TPE60A

 

エラストマーは、TPUよりも柔らかい材料です。柔らかいほど、造形が難しくなり、AMSといったフィラメント供給システムを使うこともできません。

 

以前、TPE 60Aのフィラメントでプリントしたこともありますが、柔らかすぎてオーバーハング部が保てませんでした。また定着も難しく、養生テープを使うといった対策も必要です。

TPEオーバーハング

 

なので、TPUやTPEの柔らかい材料を使う場合は、造形条件が限られてきます。

 

プラスチックには、柔らかさや硬さの度合いを示す「ショア硬度」という数値が使われます。ショア硬度は「ショアA」と「ショアD」に分かれていて、ざっくりとショアAが柔らかくて、Dが硬いプラスチックという分類になります。

ショア硬度AとDの表

 

まずショアAを身近なもので例えると、以下のものがあります↓。Aに関しては、ゼリーなどのかなり柔らかいものから、ゴルフボールくらいの固めのものまであります。

 

次はショアD硬度です。こちらはかなり硬いプラスチックが対象となってきます。今回使うTPU 64Dはこの辺りになります。

 

 

今回使った機器とフィラメントについて

今回はBambuLab P2Sを使います。機器の詳細は、こちらの記事も参考にしてください↓

関連記事:Bambulab P2Sってどんな機械?

 

通常、AMSは「TPU95A」や「80A」などの柔らかいフィラメントは使うことはできません。

 

なぜなら柔らかい分、安定してフィラメントをノズルまで送り込むことができないためです。

 

ただ、ショア硬度の高いTPU 64Dであれば使うことができます。

TPU64Dフィラメント

 

実際、Bambu Lab製のTPU 68DフィラメントではAMSに対応しているので、使うことができます。

 

ただ、販売価格が1kg 8,480円となっていて、結構高いんですよね。

 

そこで今回はAmazonで、kexcelled (キクセルド)のTPU 64Dというものが安く販売されていたので、これが使えるかを試してみたいと思います。

 

ちなみに今回は1kgで1,899円という、かなり安い金額で買えました。色もたくさんあって選べるのも良かったです。

 

ただ、このフィラメントはBambu Lab製ではないので、RFIDでの同期ができません。

AMS 2 PRO

 

AMSにセットした後は、本体にフィラメントの種類を登録する必要があります。P2Sには「AMS for TPU」を選択すれば使うことが可能です。

bambulab TPU for AMS

 

 

硬さをチェック

実際にプリントしてチェックしていきます。

 

試験棒でチェック!

まずは試験棒をプリントします。TPU 95AとTPU 64Dでプリントします。

 

まず、TPU 95Aがこんな感じです。試しに振ってみると、しっかりと揺れていて柔らかさが分かります。

TPU95A、柔らかさ

 

続いてkexcelled TPU 64Dです。振ってみるとこんな感じで、全く揺れません。硬いというのが分かります。

TPU64Dフィラメント

 

比較するとこんな感じです。硬さが全く違います。

TPU95AとTPU64Dの比較

 

ただ、手で曲げてみるとそこはゴム質なので、しっかり曲げることができます。限界まで曲げても層が剥がれませんでしたので、その点も良かったです。

TPU64D曲げ

 

過去にTPUでプリントしたときは、曲げると層が剥がれてしいましたが、今回は問題なかったです。そういった点でも、今回使ったBambu Lab P2Sとkexcelledフィラメントは良さそうです。

 

 

宇宙飛行士でチェック!

続いて、宇宙飛行士をプリントしてみました。

宇宙飛行士

 

まずはTPU 95Aの方を、ラジオペンチで力をかけてみます。こんな感じで、柔らかいため変形しますね。

 

続いてTPU 64Dも同じくらい力を入れてみます。かなり硬い感触ですが、やや変形しますので、そこはゴム質という感じがあります。

TPU64D硬さチェック

 

当然、PLAやABSよりは柔らかいという感じですが、ここまで硬くなったのにはおどろきました。

 

試験棒とは違い、こういったフィギュアなどの形状になると一気に硬さが増すようです。

 

サポートは使えるのか検証!

サポートは使えるのかを検証していきます。

 

3Dプリンターでは中に浮いた部分を支える「サポート」という機能があります。このサポートを後で取ってしまえば、垂れずにキレイに仕上げることができます。

 

 

関連記事:3Dプリンターのサポート材の役割とは?

 

PLAやABSは、サポートをパキッと剥がすことができますが、TPU 95Aのようなゴム質だと、モデル部とサポート部がくっついてしまい、剥がすことができません。

TPUサポート剥がせない

 

ところがTPU 64Dであれば、材質が硬いため、もしかするとサポートがうまく剥がせるかもしれません。

 

こんな感じになりました。思っていたよりもキレイに剥がすことができました。

TPU64Dサポート

 

TPU 95Aよりは、かなり良い接触面です。サポートがある形状であれば、64Dで作った方がいいですね。

TPU64Dのサポート接触面

 

糸引きをチェック!

糸引きをチェックしていきます。

 

TPU 95Aは湿気の影響を受けやすい樹脂です。しばらく放置した材料を使うと、糸を引くこともあります。

関連記事:糸引きの対処

 

ですが、乾燥機(ドライヤー)にかけることでフィラメントが復活します。

 

では、今回のkexcelled TPU 64Dで糸引きが起きるかを確認していきます。プリントしたのがこんな感じです。

TPU64Dフィラメントの糸引き

 

開封して数日たった後にプリントしたので、やや吸湿しているかもしれません。ショア硬度が高くても、糸引きはするようですね。

 

コールドプルを実施してみる!

コールドプルを実践していきます。

 

Bambulab P2Sには「コールドプル」というメンテナンス方法があって、ノズル内を掃除することができます。

Bambulab P2S コールドプル

 

ノズル内にゴミやカスが残っていると、詰まりの原因になってしまいますので、TPUを使う前には、やっておきたいところです。

 

歯車マークをタップして、ツールボックスをタップします。

P2Sコールドプルのやり方

 

「ノズルのコールドプルメンテナンス」をタップします。手順説明が表示されるので「次へ」をタップします。

ノズルのコールドプルメンテナンス

 

ノズル径やコールドプルに使うフィラメントなどの条件を決めて「スタート」をタップします。

 

メンテナンス動作が始まります。チューブを外し、フロントカバーを取り外します。60cmくらいにカットしたPLAフィラメントを挿入します。しばらくロードが行われます。その後アンロードが行われ、フィラメントが戻されます。

 

排出されたフィラメントの先端を確認し、汚れが付いているかを確認します。汚れが多い場合は、もう一度コールドプルを行い、キレイになるまで実施します。

コールドプルの汚れ

 

ノズルが汚れている場合には、やっておくことをおすすめします。