
今回は、専用サポート材を使ってみました。すると、とてもキレイに仕上がりました。
本記事では、使ってみた実態をお伝えします。
今回使ったフィラメント・機器について
今回は、以下の2種類の専用サポートフィラメントを試します↓。
・ Bambulab PLA/PETG専用サポートフィラメント(PLA用)
・ Bambulab ABS 専用サポートフィラメント(ABS用)
容量は500g入っていますね。
フィラメントはこのように柔らかく、水溶性サポート剤に似ている感じがあります。

また、それ以外にもナイロン(PA)の専用サポート素材もあります。

また今回は、以下の3Dプリンターを使います。
・ Bambulab A1 mini Combo(AMS Lite付き)
・ Bambulab P1S Combo
動画で見る
本記事は、動画でも視聴することができます。PLAはこちら↓
ABS専用サポート材はこちら↓
サポート専用フィラメントとは?
知っている方は多いと思いますが、サポートには「一時的な柱」や「土台」という役目があります。もしサポートなしでプリントすると、こんな感じ↓で、樹脂が垂れ落ちてしまい、失敗の原因となってしまいます。

そこでサポートを使ってプリントすると、着実に積み上げることができ、垂れることなくキレイにプリントすることができます。

プリントが完成したら、サポート部を取り外して完成となります。

ただこの場合、サポート部が「モデル部に密着しすぎてしまう」ことがあったり、サポートに接した部分の「仕上がりが良くない」といった症状が起きることもあります。 これは「サポート部がモデル部に近すぎる」ことで発生します。

この「接する距離」は、スライサーソフトで変えることができますが、しっかり調整しても、やや荒れてしまうことも多いです。

そこで、サポート専用フィラメントが役に立ちます。サポート専用フィラメントは、「密着しても、剥がしやすい」という最大のメリットがあります。

↑剥がしやすくて、キレイに仕上がれば、言うことなさそうですよね。
そして、サポート専用フィラメントには、手で取り除くタイプのものもあれば、水で溶かすことができるタイプのものもあります。

このように、「剥がしやすく」「仕上がりを良くしたい」場合に、専用サポート材は効果的です。
ちなみに水で溶かすタイプのサポート材は、別の記事でご紹介していますので、参考にしてください↓
関連記事:水溶性サポート材を使ったら、かなりキレイに仕上がった
驚愕の仕上がり! 専用サポートを試した結果!
まずは専用サポートを使わずにプリントしてみる
まずは、「PLAだけを使って」プリントしてみます。形状はこんな感じ↓の、マニュホールドをプリントしてみます。

完成したものがこちらです↓。

穴の中は取りにくいので、ラジオペンチやニッパーを使います。

サポートを取り外した痕は、こんな感じです↓。

↑ちょっと硬いところもありますが、許容範囲内です。よくあるサポート造形という感じですね。
続いて、スライサーソフトの「トップ面とのZ間隔」を0mmにしてプリントしてみます。これはつまり「モデル部とサポート部が、密着した状態」です。
サポート部を取り除いてみると、ガチガチにくっついて剥がせなくなりました↓。

0mm設定だと、使い物になりませんね。
PLA専用サポート材でプリントしてみる
続いて、PLA専用サポート材を使ってプリントしていきます。プリントした結果はこんな感じです↓。

肝心のサポートの剥がしやすさですが、手でサクサク取れる感じですね。しかも、「トップ面とのZ間隔」を0mmの状態でも、キレイに取れます。先ほどとは全く違いますね。

サポートが接触していた面はこんな感じです↓。造形線がブレていたり、浮いている感じはなく、かなりキレイです。

専用サポート材を使っていない場合と比べてみます。左の画像は、「線と線の間がややスカスカ」になっていますが、右側の画像は、「しっかり密着」していて、変な隙間はありません。

ここからは、パラメーターを見ていきます。スライサーソフトはBambu Studioを使います。
AMS Liteを使えばフィラメントを、自動で認識してくれるので、パラメーターをわざわざ入力する必要はありません。

自動同期できるので、むずかしいところはほとんどありません。
パラメーターを見てみると、最大体積速度は「6㎣/s」となっていましたので、速度は遅めが推奨されているようですね。

「モデル部とサポート部の間隔」の設定は、「トップ面とのZ間隔」という項目で調整します。ミリメートル単位で設定できますので、細かく調整することができます。

また、「トップ接触面間隔」の値を小さくすると、密度が上がりますので、キレイに仕上がります。0mmに設定すると、密度は100%になります。

続いて、PETGと専用サポート材を使ってプリントしてみました↓。

こんな感じで、専用サポート材は一切残りませんでした↓。PLAと同様、かなりキレイに仕上がっています。

ちなみに、「手ではがす専用サポート材」と「水溶性サポート材」を比較してみます↓。ほとんど違いはなく、どちらもキレイに仕上がっています。

ABS専用サポート材でプリントしてみる
3Dプリンターは、「Bambulab P1S」を使います。
モデル部の材料は、「BambulabのABSフィラメント」を使います。
ABS専用サポート材は、「Bambulab ABS専用サポートフィラメント」を使います。
こんな感じになりました↓。モデルとサポートの境い目に、うっすら白い層があります。これがABS専用サポート材です。

剥がすと、パキッと気持ちよく取ることができました。とてもいい感じです。

白い膜になっているのがABS専用サポート剤です。モデル部と接触するところしか使わないので、コスパよく使えます。

穴の中もサポートを取ってみます。ニッパーを使います。せまいので、やりにくいですが、ひねればパキッと取れますね。

穴の中だと折やすかったり、バリが残ることがあります。少しだけ専用サポート材が残りましたが、ピンセットを使えば問題ありません。
ただ、もっと細い穴だと、水性サポート材を使った方がいいですね。
関連記事:水溶性サポート材(PVA)で造形!
ASAフィラメントでプリントしてみる
つづいては、ASA+ABS専用サポート材でプリントしてみました。
ASAは耐候性に優れているので、ベランダや外で使う場合にオススメです。
今回は「Overtrue」というフィラメントを使います。Amazonで販売されていて、手軽に購入することができます。
できあがりはこんな感じです↓。

ではサポート材を取り外してみます。こちらも、パキッと取り外すことができました。ABSとあんまり差はありませんね。

ASA-CF(カーボン)フィラメントでプリントしてみる
つづいては、ASA-CF+ABS専用サポート材でプリントしてみました。
カーボンが入ると、特性が変化しますので、専用サポート材が使えるのか、気になります。
関連記事:【ASA-CF】汎用性の高いスーパーカーボンフィラメントを検証!
サポートを取ってみたところ、これもカンタンに取ることができました。なんなら通常のASAよりも取れやすいです。

カーボンで強度が高くなっている分、剥がれやすくなっている気がします。

しかも接触していた面がめちゃくちゃキレイです。

カーボンASAとABS専用サポート剤の組み合わせ、いい感じですね。
次は試しに、PLAフィラメントにABS専用サポート材を使ってみました。

実際にサポートを取ってみると、ちょっと固めです。そしてHIPSが結構残ってしまいました。

やはり専用のサポート剤でやる必要があるようです。取るのも面倒ですし、使う意味はないですね。これならPLAでサポートを立てた方がいいです。
サポート材は、使い分けが重要!
それぞれを比較すると、この表のようになりました↓
| モデル材と同じ | 手で剥がす専用サポート材 | 水で溶ける水溶性サポート材 | |
| ① コスト | 〇 | × | × |
| ② プリント時間 | 〇 | × | × |
| ③ サポート除去時間 | 〇 | 〇 | △ |
| ④ 接点部の仕上がり | × | 〇 | 〇 |
| ⑤ 複雑な形状 | × | △ | 〇 |
| ⑥ 扱いやすさ | 〇 | 〇 | × |
① コストについて
コストは「モデル材と同じ」が一番良いです。一方、専用サポート材は、フィラメント料金が高いのであまりよくありません。また、bambulab A1 miniは、フィラメントの切り替えに、大量のカスが出るので、消費量が増えます。
② プリント時間
プリント時間は、「モデル材と同じ」が一番短いです。専用サポート剤は、AMS Liteのフィラメント切り替えの影響で長くなります。例えば、今回作ったモデルではモデル剤と同じ材料であればおよそ1時間40分でしたが、専用サポート剤の場合は12時間ほどかかりました。
ただ、Bambu Studioでは、「モデルの接触面だけに専用サポート材を使うことができる」ので、かなりの時間短縮になります。
③ サポート除去時間
サポート除去時間は、「手で剥がすサポート」が短いです。水溶性は、水に溶かす必要があるので、ちょっと時間がかかります。ただ、温水を使ったり、超音波洗浄機を使うとより早く溶かすことができます。
④ サポート接点部の仕上がり
サポート接点部の仕上がりは「専用サポート材」が良いです。、仕上がり品質を求める場合は、間違いなくこちらです。専用サポート材は、クオリティ重視の設定にすることができるので、クオリティを気にする方にはオススメです。
⑤ 複雑な形状
複雑な形状に向いているおんは「水溶性サポート材」です。水は小さい隙間にも入り込めるので、溶かしやすくなります。
⑥ 扱いやすさ
扱いやすさは、「水溶性サポート材以外」が向いています。水溶性サポート材は、PVAという樹脂を使います。吸水率はとても高いため、シリカゲルだけで保管していても吸水してしまいます。最初の数回だけしか使えずにダメにしてしまうこともありますので、運用環境を整えましょう。








